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デジタル版・新聞

コラム 世界のマグロを追いかけて男の旅 こぼれ話

新年の挨拶

 石川県能登半島で発生した地震通知警報が、奈良に住む私の携帯にも鳴り響いたのは、新年元日の午後のことでした。

 私も若干の揺れを同時に感じていました。直ぐにテレビをつけると、能登半島の輪島市、珠洲市や他の町が映し出され、テレビアナウンサーによる津波避難の呼びかけが繰り返し行われていました。突然襲ってきた地震と津波で家屋の倒壊が相次ぎ、電気、水道から道路まで寸断され壊滅的状況が見て取れ、死傷者も多数出ており被害全容はいまだ明らかになっていません。いったん被害を免れ避難している人々の日々の食料や水の供給や、十分な暖も取れず、また衛生状態も心配され、緊急な援助と早い復旧が求められています(私の#225コラム執筆は14日現在です)。

 そして、さらに12日のテレビで映し出されたのは、激しく炎上する東京・羽田空港での日本航空(JAL)と海上保安庁航空機の滑走路での衝突の映像でした。幸いにもJAL機乗客乗員379人の全員が脱出に成功し難を逃れましたが、海上保安機に乗っていた6人中の5人が亡くなりました。今事故の原因調査が進んでいます。

 こうして、日本では新年早々に相次いで惨事が起こり、ガツンと先行き不安な思いをさせる2024年の始まりとなってしまいました。

 新年の日本の風物詩に、ひとつ初競りがあります。

その中で東京豊洲市場での15日のマグロ初競りは、例年日本を元気にさせてくれます。今年は、新年幕開けに悲惨な出来事が続きましたので、大いに元気づけを期待したいところです。

 初競りは、ご祝儀総相場と言って、新年を無事に迎えられた喜びと、良い1年となるようにという願いを込めて、全国市場で景気の良い取り引きが威勢よく行われる市場の祭りの日になります。

 そこで、日本人が注目するのがいわゆる一番マグロとなります。セリ場にテレビカメラも入りメディアもこぞって取り上げます。一番マグロとは、最高額で競り落とされた一匹のマグロのことを言いますが、歴代最高額の一番マグロは、2019年の競りで青森県大間産マグロに33,360万円(278キログラム×120万円/キログラム)という値があります。すしざんまいでお馴染みの喜代村(木村社長)が競り落としました。昨年の2023年は、ハワイでも「鮨銀座おのでら」を展開する小野田グループが、212キログラムの大間産マグロを3,604万円で競り落としています。競りは仲卸者のやま幸とタッグを組んで行っています。

 さて、2024年の成り行きはどうなるでしょうか?すでに、大間漁港では昨年末31日の昼頃までにマグロ漁を終えており、水揚げされたジャンボマグロは5日の東京・豊洲市場の初競りに向けての出荷を待ちに待っています(このコラムが掲載される頃には、結果が出ているでしょう)。そして不安と惨事で始まった日本に、きっと勇気や感動や元気を与えてくれる初競りを豊洲市場がもたらしてくれるでしょう。

 今年は辰年ですね。読者の皆様にあっては、夢や理想に向かって努力し、勇気と忍耐と注意力を備え、どんな抵抗や困難があっても諦めず闘って克服する、そんな2024年としてください!そして、昇龍のごとく勝利的な体験をしてください。良いお年を!

STORY 225

永井 修二

北海道出身、在米38年 鮪関連水産会社34年勤続

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