私が専門としているインド医学のアーユルヴェーダは、スパイスやハーブを使用して私たちの健康を保つヒントがたくさんあります。今回は、今のこの時期になるとよく見かけるジンジャークッキーを例に挙げながら、スパイスの魅力についてお話ししたいと思います。

　ジンジャークッキーは、シナモンと生姜を使っていることが多いのですが、この二つは、身体の冷える時期にはとても相性が良い組み合わせにです。以下に、生姜とシナモンの効果についてまとめてみました。

【生姜の効果】

消化促進・・・アーユルヴェーダでは生姜が強力な消化促進剤として知られており、食事前に生姜を摂ることが推奨されます。

免疫のサポート・・・生姜には免疫力を向上させる作用があり、体を病気から守るのに役立ちます。

代謝促進・・・生姜は代謝を促進し、体内の毒素を排除する助けになります。漢方の世界でも、生姜は体の中の寒熱を調整し、特に寒冷な気候や寒い季節において、体温を保つ助けとなります。

【シナモンの効果】

抗酸化作用・・・シナモンには豊富な抗酸化物質が含まれており、細胞を酸化から守り、老化を防ぐのに役立ちます。

抗炎症作用・・・シナモンは体内の炎症を緩和し、関節炎やその他の炎症性疾患の症状を和らげる効果が期待されます。

抗菌・抗ウイルス作用・・・シナモンには強力な抗菌および抗ウイルス作用があり、風邪や感染症から身を守るのに役立ちます。

消化促進・・・生姜同様に、シナモンにも消化を助ける効果があります。これは胃腸の健康をサポートし、不快な消化不良を軽減するのに寄与します。

　ここに記載した内容だけでも、スパイスが身体にとって有益であることが伝わるのではないでしょうか。外食だと野菜不足になったり体調管理が難しい、という印象を持たれる方もいらっしゃると思いますが、スパイスやハーブに意識を向けてメニューを選ぶこともお勧めです。ぜひ、生姜とシナモンを意識してみてくださいね。