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在ホノルル日本国総領事館よりお知らせ 青木領事離任

ホノルル離任にあたって

「ホノルルですか! ドリーム・ポストですね」

 3年前、私が在ホノルル総領事の発令を受けて、外務本省で挨拶回りをしているときに仲間から言われた言葉です。確かに外務省の在外公館は200以上、海の遙か彼方の発展途上国、医療や治安に不安がある任地も多い中で、自分は風光明媚な人気リゾート地に行けるわけですから、これだけでも恵まれていたと思います。

 しかし、時は2020年9月、新型コロナウイルスが猛威を振るっていました。自分の着任も、日本からホノルル直行便がなくてサンフランシスコ経由、到着したら14日間の自主隔離でした。家にこもってオンラインでの挨拶回りと打ち合わせを続け、やっと隔離が終わって外に出るとワイキキは閑散としていて、閉店中のお店が目立ちました。

 それからの2年は、まさに新型コロナウイルスとの闘いの日々だったと思います。「一日も早く、水際措置を緩和してほしい」、「日本人観光客に戻ってきてほしい」、皆様の切実な 声を受けて、ハワイ州政府、日本企業を始めとした多くの方々と緊密に仕事をして来ました。第3波から第8波まで新規感染者数が増加したり減少したり、これに沿って各種の規制措 置の強化と緩和が繰り返された時期は、先の見通しが立たず、まさに波に翻弄される小舟に乗っているようでした。しかし、そのような中でも素晴らしい仕事仲間に恵まれ、PCR 検査 陰性証明による自主隔離免除のシステム作りからハワイ観光プロモーションまで、多くの議論を重ね、そしてその時々の対応を行うことができました。

 新型コロナウイルスは、あの時期特有のもので、総領事には、政治、安全保障、経済、広報文化、領事といった本来業務があります。例えば安全保障の分野では、中国の海洋進出、北朝鮮のミサイル実験、ロシアのウクライナ侵攻と国際情勢が緊迫する中で、日米同盟は益々重要となっています。私の在任中に林外務大臣と浜田防衛大臣のハワイ訪問がありましたが、日米同盟は確実に深化しています。また、経済分野では、観光促進だけでなく、カーボン・ネット・ゼロ、クリーンエネルギー促進に向けた日米協力がハワイで行われています。今年6月に部分開通したホノルル高速鉄道スカイライン、太陽光発電と火力発電を組み合わせるグリッド技術、水素自動車など、日本の新しい技術が活用されています。

 そして、領事業務。今年8月8日にハワイ島とマウイ島の火災が発生し、マウイ島古都ラハイナとクラでは多くの家屋が焼失し、100名を超える方々が命を失いました。総領事館は、火災発生直後から在留邦人、日本人観光客の安否確認と支援を行いましたが、被災者支援、街の復興は長い道のりとなります。ここで、皆様から被災された方々に寄せられた温かいお気持ち、ご支援に心から御礼を申し上げます。

 こうして任期を振り返ってみますと、自分は多くの方々に支えられてきたことが思い返されます。今年7月に行われた日本ハワイ姉妹サミットには、日本から6道県、16市区町、ハワイから州知事と4市郡長が参加し、また、ハワイ日米協会、6つの県人会を始めとして多くの団体が協力した大会議、そして大祭典になりました。日本とハワイの関係促進のために頑張ってくれる、強力でオハナ精神にあふれたパートナーに恵まれ、自分はやはりドリーム・ポストにいたのだと実感します。

 最後になりますが、皆様のご健勝と益々のご発展をお祈り申し上げます。そして、10月に着任する後任の兒玉良則総領事をよろしくお願いいたします。

                        2023年9月
                        在ホノルル日本国総領事 青木 豊

(日刊サン 2023.9.29)

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