PCR検査は数日で判明

「ワイキキ緊急医療クリニックではソーシャル・ディスタンシングを保つため、予約の上PCR検査、抗体検査を受け付けています。まずはお電話をください。患者さんが重ならいよう予約を確定します。その日の患者数にもよりますが、ほぼ当日予約が可能です。

　検査では最初に問診を行います。症状があるか、旅行歴、持病の有無などを聞いた上でPCR検査を行います。これは鼻の粘膜からウイルスを取る方法です。インフルエンザの検査と同様に鼻咽頭の粘液や細胞を綿棒で採取。これはすぐに終わります。採取したらラボに送ります。ラボの混雑具合にもよりますが、結果は２～3日で判明します。結果はお電話でお知らせします。仮に陽性と診断されたとしても症状のない方、高熱、息苦しさなどなく症状が軽い患者さんは自宅隔離です。自分で症状を観察し静養してください。一方、ぜんそくのような症状の息苦しさを訴える方、高熱などがある患者さんは、当然ながら専門の病院に入院が必要になります」

抗体検査とは

「あなたの体の中にそのウイルスの抗体があるか。その病気にかかったことがあるかを判断するのが抗体検査です。現在さまざまな会社からいろいろな検査キットが出ていますが、ハワイ州ではもっとも正確性の高い血液検査だけが承認されています。こちらもラボに送りますが、この抗体検査の結果は通常1日で出ます。

　新型コロナウイルスについてはまだデータがあまりなく、研究もされ始めたばかりなので正確なことはまだわかりません。しかし研究者、科学者の間では、新型コロナウイルスの抗体ができると再度感染を起こさないという意見が多くを占めます。つまりそれが事実なら、新型コロナウイルスも水疱瘡のように一度かかると二度と感染を起こさないということです。そうであれば、抗体保持者が多くいればいるほど、今後また起きると言われている第二波の感染拡大を防げるということになります。スウェ―デンでは、アメリカや、ヨーロッパ諸国で行われている外出禁止令、三密禁止などの処置はされていないそうです。これは、国民皆が抗体を所持すれば、今後の感染拡大を防止できるという意見の元に行なわれています。ただ、5月7日現在、スウェ―デンの感染者は、他のヨーロッパ諸国に比べ大変多くなってきていますが。

　ワクチンができるまでは、精神的にもつらいですが、この数カ月してきたソーシャル・ディスタンシングを守り、できるだけ人との接触を増やさず、徹底した手洗いが、このウィルスから身を守る唯一の方法だと思います」