マグロには、EPAやDHAが多く含まれていることを述べてきましたが、今回はマグロの“血合い”について、調理方法も含めて深掘りしてみましょう。
スーパーで売られているパック入りの“血合い”を見かけると思いますが、見た目が黒ずんでいて一見して敬遠してしまうことが多いのかもしれません。しかし、調理方法しだいでとても美味しくいただける食材なのです。一番はなんといっても安価で買い求めることができることでしょう。
さらに、血合いの部分には、鉄分、亜鉛、ビタミンA・B1・B6・D・Eなどが含まれていて、貧血、動脈硬化、疲労回復、生活習慣病の予防やホルモンのバランスを整え、アレルギー症状の緩和、そしてガンの予防までしてくれるのですから、“血合い”を食べないことは、大きな損をしているようなものでしょう。
血合いの料理といえば、角煮、生姜醤油煮、竜田揚げ、マグロカツ、串焼きなどがあげられますが、血合いの臭いさえ取ってしまえば、料理方法は工夫しだいでいくらでもあります。
解体したばかりの鮮度抜群の血合いとあれば、ごま油、にんにくすりおろし、塩で揉んで、白ごま、みじん切りのネギをのせてレバ刺し風にもできます。
一般のスーパーで売られている血合いの場合は、鮮度や臭みも気になりますが、臭いさえ取ってしまえば大丈夫です。その方法はごく簡単。血合いの部分を水洗いをして、キッチンペーパーで水分を拭き取れば、かなり臭みは取れてしまいます。もしさらに手を加えようとすれば、水洗いをした血合いを鍋に沸いた湯の中に5分ほど入れ、茹で上がったらキッチンペーパーで水分を拭き取るとほぼ完璧です。ここからさらに、塩とお酒をふってキッチンペーパーで水分を拭き取ると効果は抜群ですね。
それでは、血合いを使った料理の一つをご紹介します。お酒のつまみにも、お子さんにも喜んでもらえる“サイコロステーキ”です。血合いの水分を拭き取った後にサイコロ状に切ります。多少形が整わなくても大丈夫です。ボールに、にんにくすりおろし、生姜、酒、塩、醤油、塩コショウを揉み込みます。そのまま水分を拭き取って焼いてもいいですが、ここで冷蔵庫で寝かせるとさらに味が染み込んでイイですね。
ボールから取り出し水分を拭き取ったサイコロ状の血合いを、油をひいたフライパンに入れて焼いていきます。焦げ目がある程度ついたら、ひっくり返していきます。それで完成です。さらに、盛り付けにレタスやミニトマトなどを添えれば、見た目にもさらに美味しくなりますね。ぜひ、試してみてください。ご家庭で楽しめるおかずレシピの一つになりますね。
健康にも良く、たくさんの成分を含むマグロを日常で頂くには、時には安価な血合いを求めていただいて、ちょっと家庭で手を加えることで、家計も助けられ、ご家族みんなで美味しく楽しむことができます。