スーパーや魚屋さんのショーケースに並んでいる刺し身用マグロを買う際に、真っ先に新鮮なものを探しますね。皆さんの目利きは、かなり上手になっているとは思いますが、「新鮮な魚の見分け方」と、「長持ちのさせ方」を、もう一度おさらいしてみましょう。
一般に“刺身用のマグロ”は、パック入りになっていて“サク”の状態になっていると思います。①まずパックの中のマグロからドリップ(水分)が出てるか、いないかをチェック。ドリップの出ていないものを選びます。②表面が黒ずんでいたり、また白んずんではいないか。できれば赤色のキラッと輝いていものが良いですね。③マグロのサクの角の部分を見て、角が丸みを帯びていたり、潰れていたりするのではなく、ピッと立ったものを選べれば、これはかなり鮮度が良いということになります。
さらにもうひとつ、今度は長持ちのさせ方です。せっかく買ってきた刺し身用のマグロを、パックのまま冷蔵庫に保管してしまいがちですが、ここで少し工夫をしておくと良いです。その日にすぐに食べる場合はそんなに問題はないと思いますが、「明日、あるいは明後日まで持たせたい」という場合は、絶対にやっておくべきです。また、すぐに食べる場合でも、刺し身で食べてみたら「後味に生臭さが残る」ということがありませんか?チョット手を加えての下処理をするだけで、多少時間が経ってからでも美味しくいただくことができます。
その方法とは、①買ってきたマグロをパックから外します。②サクの表裏全体に塩をサラッと振りかけます。③そして、3秒ほど経ったら水洗いをします。こうしておくと浸透圧によって一瞬にして表面の雑菌や臭みを取り除くことができます。④ペーパータオルで表面に付着している水分をしっかりと拭き取ります。⑤拭き取ったサクマグロは、ペーパータオルですっぽりと巻いてさらに、ラップでもグルっと巻いておきます。これで、終わりです。
こうして、マグロ自体が直接に外気と触れることによる酸化作用を防ぐことができるようになります。
また、新たな菌の付着も防ぎます。めんどうでもここまでやっておけば、かなり安心できるでしょう。少し鮮度が落ちたマグロを買ってしまっても、こうした下処理をしておけば、変色や、匂いの心配を多少はなくすことができます。プロのお寿司屋さんは、しっかりとやっていますね。
もう一つあります。マグロの温度管理も大切なことです。家庭用の冷蔵庫内の温度は、摂氏4度前後かと思われますが、それでも開け閉めしている間に外気が入り、庫内の温度は確実に上昇します。ですので、マグロをこのような方法で完全包装の密封状態にしておくと安心です。そしてできれば冷蔵庫の奥の方に置いたり、また蓋付きのコンテナの中に入れて置いておけば、かなり安心ですね。
こうしたちょっとしたことをやっておくことで、せっかくのマグロを美味しく楽しむことができますね。