去年の今頃、数年ぶりに日本に帰っていたことを思い出しました。

　ちょうど、日本はまれにみるほどの猛暑、酷暑といわれていて、成田空港に降り立ったその瞬間から、まるで蒸し器の中にいるかのような暑さでした。まだまだコロナ禍も続いていて、出国前に陰性証明書をとったり、アプリで予防接種履歴を登録したり、着いたら着いたで検疫があったりと、色々と大変な時期でもありました。あれからもう一年も経ったことに驚くとともに、観光客の賑わいが戻ってきたワイキキを見ると、ようやくコロナの悪夢も明けたのだろうかと改めて一安心します。

　そのときの写真を見返すと、短い滞在でありながらも、そして制限がある中ではありながらも、会いたい人に会い、食べたいものを食べ、行きたいところに行き、買いたいものを買い、本当に楽しい毎日だったことがわかります。久々の日本ということで浦島太郎状態ではありましたが、旧友と東京のおしゃれなカフェで再会を喜び合い、故郷香川ではうどん三昧。初めての電車に大興奮の甥っ子。今も続く円安のおかげもあり、財布のひもはゆるみっぱなし。マスク姿の写真が多いことはちょっぴり残念ではありますが、それもこれも今となってはいい思い出です。

　思えば、ハワイに引っ越してくる前は、日本にいながらハワイにこうやって思いをはせていました。あのころは、今すぐにでもハワイに行きたいな、ハワイに住めたらどんなにいいだろうと思っていたものです。

　しかし、いざハワイに住んでみると、日本の便利さや暮らしの快適さを羨むことばかり。何でもなかった日本での日常が恋しくなり、帰りたいと何度も思いました。もちろん、ホームシックもありましたが、人は（私は？）、なんとも「ないものねだり」をする生き物なのでしょうか。それはもう仕方ないとして、手の届かないものを欲しがるあまりに、目の前にある幸せを逃すことのないようにしたいものです。

　　さて、今年も帰りたいのはやまやまなのですが、難しそう。せっかくいろんな規制がなくなったのだから、思う存分楽しみたいのですが、今回は見送り。今は、いつかまた日本に帰った時のために、行きたいところや食べたいものをリサーチをしながらも、ここハワイの夏を存分に楽しみたいと思います。