皆さん1度は、日本が長寿大国であると言う事は聞いたことがあるでしょう。しかし、女性の方が男性より長生きする理由は、聞いたことがあるでしょうか。この記事では、女性が男性よりも、長生きする理由について、インド医学のアーユルヴェーダの観点からお話しいたします。

　WHOの2021年報告書に記された平均寿命を「国別にランキング化」されたものによると、日本は平均寿命が84.3歳で世界一を誇っています。性別では、日本の女性が86.9歳、日本の男性は81.5歳です。ここで、女性の平均寿命が男性に比べて、約5年長いことにお気づきでしょうか。この期間についてアーユルヴェーダでは、生理の期間分だけ女性が長生きするという考え方をします。

　生理について、男性には関係が無いように感じるかもしれませんし、女性にとっては面倒なことかもしれません。しかし女性が経験する生理は、十分に尊重されるべき事柄で、インド医学であるアーユルヴェーダでは、診察時に生理の状況について、お医者さんから問診を受けるほどです。「生理は女性だけが経験できるもっとも美しい人生のサイクルの一つです」という表現があるほど、生理は隠したり、お薬でコントロールするものではなく、十分に尊重されるべきものです。

　もともと、生理用の使い捨てナプキンが作られる前のインドでは、生理期間中、女性は、完全に休息を取るべきだと信じられていました。女性は仕事や家事を全て行わず、部屋で休養することが推奨されていたとのことです。この時期は、経血を下に出すエネルギーが強くなり、体内に溜まった過剰な熱や、いらないものを体外に出すことに体を集中させてあげる必要があるのです。

　もし、生理が不順であったり、PMSや生理痛に悩みがある場合は、休息が必要かもしれません。女性だけが大変な思いをするのではなく、周囲に助けを求めて自分のための時間を作る選択肢が自分にあることを、忘れないでくださいね。

　生理は女性にとって、とても重要なサイクルの一つです。デトックス期間と捉えると良いでしょう。家族やパートナーがいる方は、生理期間中はなるべく家事を手伝ってもらったり、自ら刺激を与えるような行動は避けることをお勧めします。また、食事も、生理の期間中は暴飲暴食は避け、温かい食事で体を冷やさないように気をつけてください。生理の有無に限らず、自分にとって必要な休息を必ず取るようにしましょう。