白湯とは、沸騰した水を更に10分間沸かして作られるお湯のことです。お白湯は、免疫力を高めるには欠かすことができず、ポイントを押さえて飲むのがオススメです。今回はそのポイントについてお話しいたします。
白湯を飲むのにオススメなのは、起床時と就寝時です。起床時と就寝時に白湯を飲むと、消化しやすい腸の環境が整います。アーユルヴェーダでは、消化の状態は、消化の火である「アグニ」を元にしてチェックします。そして、免疫力の高い身体を作るには、この「アグニ」の存在を無視することはできません。
「アグニ」は火と同じイメージで、ちょうど良い火加減にしておくことが重要です。食べたものや飲んだものの影響により、強くなったり弱くなったりします。この「アグニ」の調子が良ければ、食べたものをきちんと消化し、吸収するシステムが整うので、免疫の高い体づくりに貢献します。
免疫を高める身体作りのためには、毎時間コップ一杯程度の水分を摂るのがオススメです。一度にたくさんの水分を摂ると、前述の「アグニ」が消えてしまいます。火に水をたくさんかけると、火が消えてしまいますね。「アグニ」は火と同じなので、一度に大量の水分を飲む行為は、火に水をかける行為と同じです。日頃から水筒を持ち歩いたり、こまめな水分補給などの工夫も、実は免疫を高めるためにはとても良い習慣なのです。
毎日、水分はどのくらい飲むのが適当かというと、成人男女は、毎日1リットルから1.4リットルが目安です。これは、野外活動や屋外での労働がない方への推奨量なので、ガイドラインの一つとして認識しておくと良いでしょう。一日中ガバガバとお湯を飲む必要はありません。
コーヒーや紅茶などを飲む場合は、1日の水分量(~1.4リットル)に加えて計算します。可能な限り、カフェインに頼らずに、ハーブティーにも視野を広げてみてくださいね。
最後に、絶対に避けたいことをお伝えします。免疫を高めたい、または免疫を維持したい場合は、起床直後に冷たい水を飲むことは避けましょう。「アグニ」が弱まってしまうからです。弱いアグニは将来的には病気を招きます。
白湯を飲むのが難しい場合は、ぬるま湯でも良いので温かい飲み物で朝をはじめてくださいね。お白湯は免疫だけでなく、体温も上げてくれますので、冷房がきつい環境で日常を過ごしている人にもお勧めです。暑い日に、熱い飲み物を飲む必要はありません。適宜調節をすることをお勧めします。
幸せ修行 No.272
加藤ジェシカ
世界中50か国以上を旅する中で、地球にはエネルギーのような何かが存在することに気づく。2017年、ヨガの勉強を通してアーユルヴェーダに出会い、渡印。日常に寄り添うアーユルヴェーダがテーマ。
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