約2カ月ぶりにキラウエア火山がハレマウマウ火口にて噴火を開始したとホノルル・スター・アドバタイザーが報じている。
米国地質調査所(USGS)ハワイ火山観測所(HVO)によると、10日(日)午後3時15分頃に噴火が観測された。噴火は地震活動と山頂の「急速な隆起」に続いて発生したという。
USGSは当初、キラウエアの火山警戒レベルを10日(日)の地震活動で「注意(advisory)」から「警戒(watch)」に更新したが、さらに今回の噴火で「警告(warning)」に引き上げた。
USGSはニュースリリースにて、噴火の初期段階はダイナミックであるとし、「ウェブカメラの画像は、ハレマウマウ火口底部の亀裂が火口底の表面に溶岩流を発生させていることを示している。噴火活動はハレマウマウ火口内に限定されており、噴火が進むにつれて危険性は再評価されるだろう」と述べている。
HVOによると、10日(日)の噴火開始当初、溶岩噴泉の高さは約500フィート(約152メートル)あったが、それ以来減少し、最大82フィート(約25メートル)ほどになっているという。また、火山の東リフトゾーンや南西リフトゾーンでは異常な活動は観測されていないという。
HVOの最新報告では、「山頂の地震活動は噴火開始後大幅に減少し、連続的な噴火性微動(流体の動きに伴う信号)に取って代わられた。噴火地域の火山ガスの放出量は増加している」と述べられている。
11日(月)朝、キラウエアの火山警戒レベルと航空カラーコードは、噴火発生に関連する危険性が一晩中評価されるため、「警告/赤」のままだが、噴火はハレマウマウ山頂火口にとどまっており、いかなる地域社会に対しても脅威とはなっていない。
2018年、レイラニ・エステートでのキラウエア火山の噴火により、723の建造物(多くは住宅)が破壊され、推定2億9000万ドル(当時のレートで約320億円)の建物被害、2億7000万ドル(約300億円)の郡道路と給水インフラへの被害が発生した。
それ以来、キラウエアは生命や財産を脅かすことなく、ハレマウマウ火口で数回噴火しており、最後の火口噴火は6月19日(月)に止まっていた。
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