月と火星に向かうスターシップ・ロケットを開発しているスペースXのCEO、イーロン・マスク氏が、最新ロケットの軌道飛行試験開始の予定を明らかにした。このロケットの着水場所として、ハワイ沖が最有力候補になっている。

マスク氏がFCC (連邦通信委員会）に提出したレポートによると、カウアイ島北西の海岸から約62マイル（100キロメートル）沖に、ゆっくりとしたスピードでロケットを着水させる予定だという。マスク氏は「今回のロケットの打ち上げ計画は、スペースXのスターシップ・ロケット・テスト計画のミッションの一部だ」と述べた。プロトタイプによると、スターシップの高さは約160フィート（49メートル）で、機体はステンレス鋼。ロケットの下半分は発射台に置かれ、高さ約230フィート（70メートル）の「スーパー・ヘビー」ブースターから発射される。ロケットはテキサス州から打ち上げられ、ハワイ沖に着水するまでの90分間軌道上を飛行する予定だ。

スペースXは、FCC、アメリカ空軍、NASA（アメリカ航空宇宙局）、FAA（連邦航空局）と協力しながら飛行試験を行うという。飛行試験の時期は発表されていないが、マスク氏は2か月前に「7月までに軌道ミッションを開始することを目標としている」と述べた。