同性婚の合法化を阻止する闘いを率いたハワイの有力議員が、自身の見解が進歩を遂げたとし、公式に謝罪の意を表明したとハワイ・ニュース・ナウが報じている。
マイク・ガッバード州上院議員は、1998年に伝統的な異性間結婚を保護するための憲法改正案を可決した指導者の一人だったが、19日(火)、同議員は、結婚を制限する権限を立法府に与えた修正条項を撤廃する下院法案の公聴会にて、謝罪を行った。
ガッバード氏は、「どんな形であれ、皆さんの気分を害したのであれば、心から申し訳なく思っている。ですから、私の謝罪を受け入れてください」と述べた。
現在76歳のガッバード氏は、カトリックの家庭に育った。彼の娘は著名な元政治家であり、2000年代初頭に反同性愛政策からの転換を表明した。ガッバード氏は、娘と「長年にわたって交わした会話」から影響を受けたとし、「非常に個人的な問題に取り組むことは当然のことである」と付け加えた。
ゲイの活動家たちは、ガッバード氏のこの心変わりを称賛した。ハワイ民主党のマイケル・ゴロジュッチ氏は、「贖罪への道は謝罪から始まり、現実世界の行動がそれに続く」と述べた。同氏によると、1998年以降にも多くの被害があり、ガッバード氏やその家族、そして98年以降に率いていたメンバーたちは悪意に満ちていたという。「事態が悪化すると、彼らはビデオを流し、ここハワイで同性結婚を合法化すれば、人々は自分の犬と結婚するだろうという広告を流した」と同氏は語った。
当時、議会にいたスコット・サイキ下院議長は、「いろいろな意味で、この問題に対する反対が過激だったので、非常に嫌な時期でもあった」と語った。
デービッド・ターナス州議員は1998年に憲法改正に反対票を投じたが、それが次の選挙を犠牲にしたと考えている。「対立候補は分裂を招くような非常にあくどい選挙キャンペーンを展開し、私を悪魔の化身であり、地域社会のモラルを引き裂く存在だと悪者に仕立てた。その恐怖は、対立候補による不当な選挙運動によって煽られ、人々は私に反対票を投じた」
「年月が経つにつれて、そのことで非常に深く傷ついた人が多くいたことを知った。だから彼らに、本当に深くお詫びしますと言いたかった」とガッバード氏は語った。
画像:unsplash.com / Steve DiMatteo
(日刊サン 2024.3.22)
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