ウイスコンシンで独り言 僕の病気
実は僕は病気だと思われます。それというのも、コンピュータの前に座ってないと落ち着かないのです。この小さな画面からいろんな情報が入り、映像や音楽なんかも聞けて、数時間があっという間に過ぎてしまうことがあります。読んでしまいたい本や新聞、雑誌がありますが、それを読んでいても、インターネットでの情報なんかが気になって集中できないことがあります。
ちょっと前のことですが、首に軽い痛みがあるのです。どうやら首を支えるある一部の筋肉と肩の筋肉に緊張があるのか、張りのような違和感があり、寝る際にはその違和感で目が覚めたり、眠りが浅くなったりしました。そうなった理由はどうやら、画面の見過ぎと、姿勢の悪さにあると考え、なるべく長時間コンピュータに向かわないようにしました。時折休憩し、体の各部分を伸ばす運動をするようにしたのです。
これはすぐには効果はあらわれませんでしたが、知らない間にあの変な首の違和感はなくなっていました。自分でもコンピュータを使い過ぎと自覚しているので、なるべく使った後は電源を切ったり、見えない所に片付けたりしてますが、頻繁に返って来る、Facebookの反応やら、メールのやり取りなどが気になって、ついコンピュータに手が届きます。
特に今回やっと終わった大統領選挙の際には選挙情報やら、今後の行方などの記事に釘付けになっていましたが、精神衛生上よくないので、「見ない時間」を作らなくてはと強く思いました。残念ながら、なかなか簡単ではありません。この小さな画面から世の中が見られるのです。寸時にいろんな情報を得て、自分の意見も発信し、その反応を見たりできるのです。
十年ほど前の自分が現役の頃は、仕事(授業)中はコンピュータを見なかったし、家にWi-Fiがなかったころのことを思うと隔世の感がします。インターネットは便利で、必要ではあっても、あまりそれに依存し過ぎると、それを見てないと落ち着かないようになってきます。今の自分がそうです。天気情報、選挙速報などの臨時ニュース、レストランガイド、Facebook、Quora、YouTube、Eメールなどいつも情報が入って来るので、それに気を取られている自分に気づきます。
幸い自分は料理やその手伝いとその後かたづけを毎日するし、週に2回は家の掃除や、買い物と毎日の散歩。夜寝る前には階下の駐車場で一人で気功のようなことをしたり、体の各部分を使うような体操をしたりしています。
自分の毎日の生活にコンピュータは欠かせません。いろんな情報が入って来て、それを楽しみにすらしていますが、何事もほどほどがいいですね。しかしそれでも切ってしまうと何となく落ち着かないこの病気、重症にならない前に治したいです。
とどけMahalo! アメリカ本土便り No.90
大井貞二(おおいさだじ)
1988年にハワイに移住。地元の私立校で日本語を教える。その後、ハワイ大学大学院を経て、ハワイパシフック大学(HPU)にて世界中からやってくる学生に日本語を教え、最近退職。現在アメリカ本土に居住。
シェアする