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とどけMahalo! アメリカ本土便り

ウイスコンシンで独り言 日本のパチンコ報道で思ったこと

ウイスコンシンで独り言 日本のパチンコ報道で思ったこと

 先日、日本政府から外出の自粛要請がでているにも拘らず、パチンコ店が営業し続け、何と開店前から並ぶ人達を報道していました。こうしたパチンコ側の態度に地方自治体は対抗処置として店の名前の公表に踏み切ったそうですが、それが却って、宣伝効果をもたらし逆効果だったとか。経営者側では店を閉めていても、維持費、税金など支払いがあり、容易に店を閉められない事情は分かる気もしますが、開店を待つ客がいて、その人達の言った言葉がひどく気になりました。 

 

「何もやることない」 

 退屈だからパチンコにでかけるとのことですが、やることなどいくらでもあるのではないかと思うのです。例えば家の掃除や押し入れからいろいろ未整理の写真とか手紙や旅行の思い出の品などをもう一度目を通すとか、買いっぱなしで読んでない本を読んでみたり、何か新しいことをしてみるなどです。それと子供がいるなら、一緒に何かをしてみることも親子のつながりができたりします。 

 自分の場合もうリタイヤーして毎日が自由の身ですが、それでも時間を持て余すようなことはありません。何か新しいことを習うなり、昔したことをもう一度してみることだってできるのにと、何でわざわざ感染が起こりそうな所へでかけるのかと、歯がゆい気持ちになります。 

 

「病気になったら、家で療養するから大丈夫」 

 この言葉には自分がうつされるが、自分がうつす観点がなく、コロナウイルス感染を軽く見ているようの思えます。実際に感染して緊急治療を受けた人達は「呼吸ができなくなって、死ぬかと思った」と苦しかった経験を語っています。 

 今回のコロナウイルス感染ではいろんな形で我々の生活を脅かして、持病のある人、何らかの疾患を抱える年配者、身体障害者や経済基盤の弱い個人経営者や、身分の不安定な臨時雇用の人達へ特にそのしわ寄せが来ています。自分が住むウイスコンシンでも、小さなレストランや個人経営の店が生き残りで必死です。こんな時、消費者として必要がなくても何か消費のお手伝いをすることで何かの役に立つことができます。外出ができなくて、時間ができた妻はZoomなどで定期的に友人と励まし合ったりしています。先週は何人かのハワイの古い友人に電話するととても喜ばれました。 

 我々はこの社会の一員として、自分勝手な行動は慎むべきで、どんな小さなことでもいいから何か社会に役立つことをすべきです。

とどけMahalo! アメリカ本土便り No.75

大井貞二(おおいさだじ)

1988年にハワイに移住。地元の私立校で日本語を教える。その後、ハワイ大学大学院を経て、ハワイパシフック大学(HPU)にて世界中からやってくる学生に日本語を教え、最近退職。現在アメリカ本土に居住。

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