アーユルヴェーダは5000年の歴史があると言われていますが、昔の知恵を今に活かせるのかな、と疑問に思う方もいらっしゃるかもしれません。私の場合、今の時代こそアーユルヴェーダを活用していただきたいと思っています。 　

　今回は、今の時代にも古代の知恵が活かされる理由について、いくつか探ってみましょう。

　まず、肉体と心について。人間の肉体自体は、今も昔も大きな変化があるでしょうか。科学技術のように、目まぐるしく変化しているということはおそらく無いでしょう。ですから、肉体への考え方は、昔の知恵も多く活用することができます。

　心も同様です。現代において、悩みがゼロ、という方はいらっしゃらないはずです。肉体と心の健康を観察するという点で、アーユルヴェーダは皆さんの生活をより良くしてくれるものでしょう。

　次に、食生活について。アーユルヴェーダでは、薬にならない食べ物は無い、と言っているほど、何を、どう食べるかに重点を置いています。1日３食の食事を通して自分の健康管理をするのです。健康は私たちの生活の土台となります。お金や時間をかけずに健康維持ができる生活を提唱するのは、現実的な教えだと言えます。

　最後に、ホリスティックであることについて。アーユルヴェーダは、心と肉体の健康をひとつとして考えます。これは、情報を断片的に集めて治癒したり、どこか1点に集中して対処するよりも、ずっと効果的です。

　ホリスティックというのは、「全体性」などと訳されることがあるかと思いますが、自分を多方面から見るので、自分自身が元々持っている力を呼び起こすことのできる考え方です。

　カウンセリングでは、病気や悩みの症状以外にも、食生活や睡眠、エネルギーのめぐり方など、いろいろな方法でバランスを確認します。

　アーユルヴェーダは、現代に活かせる知恵をたくさん持ち合わせています。肉体と心のバランスを整えて、自分の思う理想の健康を手に入れられたらいいですね。