アーユルヴェーダ的、食べ合わせ
食べ合わせの良い、悪いは、胃の消化力に大きく影響を与えます。アーユルヴェーダの視点からお話すると、果物は、他の食材と分けて食べることがカギとなります。今回は、果物を食べるタイミングについて探ってみましょう。
食べたものがきちんと体の栄養となるためには、消化しやすい組み合わせを意識することが重要になります。果物は、野菜や穀物に比べると消化が早いと言われています。目安として、穀物などは4~6時間で消化するのに対し、果物は2〜4時間で消化すると言われています。特に、メロンやスイカは他の果物よりも更に消化が早いと言われています。
つまり、消化の早い果物と、ヨーグルトなどの消化に時間がかかるものを一緒に食べると、お腹の中で消化不良が起き、終いには消化しきれなかった食べ物が胃の中で発酵し、おならとなります。臭いおならが出る場合は、食べ物の組み合わせが悪かった可能性があります。もし頻繁に臭いおならが出る場合は、食生活を見直すサインかもしれません。
食後のデザートに果物は定番ですね。ただ、消化を意識する観点からするとお勧めできません。また、最近よくあるドライフルーツとナッツの組み合わせも同様です。ナッツはアーユルヴェーダでも大切にされていますが、果物と比べると、密度が高く、重過ぎます。健康的なイメージのあるスムージーも、果物と野菜を混ぜるよりは、いずれか単体での方が良いでしょう。
これらは、多くの人がやっていることだし、それで病気にならないから気にする必要は無いと言う人もいるかもしれません。しかし、体が食べたものを十分に消化できなければ、そもそもなぜ食べるのか、という疑問がうまれてしまいます。せっかく食べるのなら、身体の栄養になる方が良いですよね。ですから、できるだけ、身体が栄養を吸収できるような食べ方をすることが大切なのです。
お勧めの果物の食べ方は、朝食に、1~3種類の果物を、フルーツボウルのような形で食べる方法です。この時、ナッツやオートミールなどは加えず、果物だけをいただきます。特に朝食は、夜の間のプチ断食明けの食事ですので、果物に限らずおかゆなど、消化しやすいものを食べると良いでしょう。
果物はビタミンも豊富で水分も多いので、ぜひ食べていただきたい食材です。皮ごと食べる果物は、できる限りオーガニック栽培されたものを選んでくださいね。
幸せ修行 No.235
加藤ジェシカ
世界中50か国以上を旅する中で、地球にはエネルギーのような何かが存在することに気づく。2017年、ヨガの勉強を通してアーユルヴェーダに出会い、渡印。日常に寄り添うアーユルヴェーダがテーマ。