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楽園綺譚

コロモジラミの街

コロモジラミの街

着物をベッドカバーにしていたので、寝具も全部消毒

今年の3月初め、岐阜県で友達の結婚式があり、あまり着る機会のない着物で出席させてもらった。本体から小物まで、全てオンラインで買うことにした。某ショッピングサイトの呉服店が良いと聞いて検索したところ、ユーズドの着物が、着物は高いというイメージをぶち壊すようなありえない値段で大安売りしていた。とりどりの色、様々な柄にうっとりしながら、気がついたら着物2枚、帯3本、草履や髪飾りなどの小物、コートなどの余計なものまで購入していた。全てハワイまで送ってもらってどれを着るか決めた後、要るものをまとめて日本に持って行った。

それを式場の着付け室で着付けてもらい、無事に出席。ハワイに戻ってからも、ここぞとばかりに撮りまくった写真は、若干修正しつつS N Sに掲載。いつもより多くの「👍」を得て承認欲求も満たし終え暇になった頃、頭がやたらと痒いことに気がついた。特に耳の後ろから首の付け根にかけてまでが痒い。シャンプーの流し忘れかと思い、念入りに流してみたが何日経ってもまだ全く痒い。もしや虫関係?と思い、iPhoneで頭皮をいろんな角度から撮影したところ、所々に細かくて白い点々が見えるではないか。検索してみたらシラミの症状の画像と合致してしまった。認めたくないので何回も比較したが、残念ながらそれはシラミでしかなかった。この悲しいお知らせについての実際の画像は冒頭の通りである。

ところで、人の頭に付くシラミには、アタマジラミとコロモジラミがあることをご存知だろうか。私の頭に住んでいたのは日本から来たコロモジラミの一族。件の着物が本宅だった彼らは、日本からハワイ、ハワイから日本と移動、着付けの時点で私の頭という新しい住まいを得、再びハワイに戻ってきたのである・・・。コロモジラミの卵だが、光沢のある楕円形で大きさは1ミリ以下、それが約1週間で孵化する。孵化した瞬間から吸血を始め、雌は生まれてからたったの1日で産卵が可能に。1匹が産む卵の数は約100個。ということは、最初2匹のつがいのシラミがいたとすると、1週間で約100匹。そのうちの半分が雌とすると、50匹がそれぞれ100個産卵、約2週間で5,000匹に。うち2,500匹がそれぞれ100個産卵で250,000匹・・・eternal。ブラッシング等でいくらかいなくなったとしても、確実に万単位のシラミがすまっていることになる。・・・そう、「シラミの街」と呼んでも差し支えないものが自分の頭に着々と作られていたのである。しかも知らないうちに。

このままでは都市に発展するのも時間の問題だ。という訳で光の速さでロングスに直行、駆除シャンプーを購入し、帰宅後すぐさま使用した。洗った後、目の細かい櫛で髪を解いた。それを、よせばいいのに15倍の拡大ルーペで見たところ、1匹のシラミがウゴウゴしているのが見えた。私は動物に他の生物が寄生している写真を見るだけでも鳥肌が立つタイプなので、クジラの写真ですらあまり詳しく閲覧しないことにしている。そんな私が自分に寄生していた生物を見たその瞬間の気持ち悪さと言ったら、何をもってしても表すことはできない。

皆様もどうぞお気をつけて。古着など、布関係のユーズドを購入した際は、初めに駆除スプレーを散布して掃除機で吸った上、できれば熱湯で洗濯してから使うことをお勧めします。

楽園綺譚 

花胡椒 hanakoshou (ライター)

ブログ http://ameblo.jp/rakuenkitan/

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