日刊サンWEB|ニュース・求人・不動産・美容・健康・教育まで、ハワイで役立つ最新情報がいつでも読めます

ハワイに住む人の情報源といえば日刊サン。ハワイで暮らす方に役立つ情報が満載の情報サイト。ニュース、求人・仕事探し、住まい、子どもの教育、毎日の行事・イベント、美容・健康、車、終活のことまで幅広く網羅しています。

デジタル版・新聞

OwlとKahalu'uの優しい風が友達

大事なのは、I’m sorryと Thank youの使い分け

大事なのは、I’m sorryと Thank youの使い分け

 自分に非があると感じた時は何時でも、何処でも、誰にでもI’m sorry(「ごめんなさい」「すみません」「申し訳ありません」)と、子供のころから親に口を酸っぱく言われて育った日本人。 

 自分の行為や言葉に対する後悔の念から自然に沸き上がる、“許しを請う”気持ちや関係の修復、敵意の解消、問題の早期解決…など。それを代弁する言葉「I’m sorry」-私たち日本人にとって純粋にそれ以外の何ものでもないと言えるでしょうね。許しを引き出すか、否かは別にして。ですから過剰だと批判されても大抵の日本人にとって謝罪「I’m sorry」は自然と身に付いた言わば所作、エチケットのようなものだと定義付けできるかもしれません。 

 長くハワイに居住する身で、今更何を言っているんだとお叱りを受けそうですが、実はこの「I’m sorry」、最近まで心の中でもやもやとくすぶり続けていた言葉でした。身近では夫。年に何度か勃発する夫婦喧嘩がいい例です。感情任せに夫の口から飛び出す辛辣な言葉は黙って聞き流すに限る、そんな術を身に付けはしましたが。納得いかないのは、時間と共に普段の寡黙な夫に戻っても謝罪の言葉が一切ないことです。たった一言、言い過ぎた点を「I’m sorry」と謝罪して欲しい、それだけなのですが。 

 しかし、何かの読み物で(夫を含め、全ての米国人が当てはまる訳ではないと思いますが、)米国人が容易に「I’m sorry」を言わないのには理由があることを知り、愕然としたのです。しかも出来るだけ使わない方がいい、とまでしているのですからびっくり仰天! 頻繁な「I’m sorry」の使用で危惧される可能性が指摘されていました。 

①自尊心を低下させる 

②相手への服従をアピールしているようなもの 

③相手はあなたへの敬意を喪失し、あなたのことを粗末に扱ったり、時には虐待に繋がるきっかけになったりする 

 だからと言って謝罪しなくてもいいという結論ではなく、「I’m sorry」の代わりに使う言葉を選びなさいと、そうすれば自尊心を高めるなどの心理的な利点が多くあると示唆していました。

  例えば「Thank you」。確かに心地よい、ポジティブな言葉ですよね。約束に遅れた時、私たち日本人は大変恐縮した面持ちで、「ごめんなさい、お待たせしてしまって」が咄嗟に出てしまうものです。それを「ありがとう、待っていて下さって」と素敵な笑顔で伝えることができたらどうでしょう。

 「Thank you」と同様に、「excuse me」も素敵な言葉です。もちろん、様々な状況に応じて使い分けが必要になってきますし、本当に相手の気持ちを不快にしたり、傷つけてしまったと感じた時は迷うことなく、「I’m sorry」と謝罪すべきですよね。いずれにしても、日本人社会とアメリカ人社会間にある思考的相違がほんの少しだけ理解できたような気がしました。みなさんはどう思われますか。

(No.236)

Eriko Y. Ige

2015年9月、ハワイ州マッサージセラピストライセンス取得。LMT(Licensed Massage Therapist) チャイナマンズハットが見える我が家のキッチンが、私にとって最高の癒しスポット。コオラウ山脈、カネオヘベイ、そんな自然に抱かれたKAHALUUからカントリーメッセージをアロハスピリットに乗せて発信します。 

mail address: [email protected]

返信する

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

Social media & sharing icons powered by UltimatelySocial
Twitter
Visit Us
Instagram