東京五輪の舞台裏で
熱戦を繰り広げた東京オリンピック、オリンピアンたちの闘いでけではなく、選手たちのスッタフや、メディア人たちにも、さまざまなニュースやストリーを見つけることができました。
先日、CNNニュース記者がTwiterに、折り詰めの寿司の写真を掲載し話題になっていました。彼の言葉に「When you’re not allowed to leave the hotel to get sushi in Tokyo, you bring the sushi to you.(東京で寿司を食べるためにホテルを出ることが許されない時は、あなたは自分の所へ寿司を運んでくればいい)」とあります。
選手や関係者は、日本に来たら本格的な寿司を食べることを期待していたようですが、外出禁止のホテル缶詰状態になってしまったので、自分が滞在するホテルの部屋から寿司のデリバリーを注文したようです。
届いた寿司の折り詰め箱の中身はなかなかのもので、マグロの赤み、中トロ、鉄火巻きなど、ほとんどが本マグロで占めらていて、さらにイクラとハマチなども添えてありました。なかなかの“すし通”のようです。アメリカ国旗の折り鶴も添えて粋に写してあり、また、冷えたビールもちゃんと置いてあります。これには、他の友人たちも驚いたようで、たくさんのコメントが寄せられたようです。
海外からの外国人たちにとって、日本滞在中の観光や食事は、ないよりの楽しみであるに違いありません。コロナ禍の影響で自由に日本の魅力を味わえないことになってしまったのは、とても残念なことです。しかし、ホテルやお寿司屋さんのように、小さな“日本のおもてなし”でも届けられれば幸いです。
一方、オリンピック開催中に都心には交通規制がかかっていたので豊洲市場周辺も大変でした。周辺道路の渋滞が続き、朝早くから魚を扱う卸業者の頭を悩ませています。多くのお客さんが集中する都心と繋ぐメイン道路が通行止めとなったり、迂回しなければならなかったりで、鮮魚や青果も配送の遅れが出てしまうのです。
市場周辺の道路は、自分たちの配送車だけではなく、一般の運送業車や一般車と混雑を極めます。それでもなんとか早めの作業開始、事前にお客さんに遅延のお願いをしたりと苦労しています。さらに、都内での競技がある場合は、その時間帯に合わせて渋滞状況も変わるため、臨機応変に抜け道を探したり、配達時間を合わせたりしている状況だったといいます。
新鮮な鮮魚を扱う卸業者にとって、時間を遵守することは“魚屋の命”でもあります。今夏、異常な猛暑が続く東京、彼らも毎日たくさんの汗をかいていたのです。