アーユルヴェーダの病院は、肉体の不調以外にも、心や魂まで扱うので、何をいただくかにおいても、細心の注意を払います。どれも難しいことではなくて、日常生活に応用できる内容ばかりです。今月は、インドのアーユルヴェーダ病院で実践されていることを中心にお伝えしますので、ピンときた方は、実践してみてくださいね。
アーユルヴェーダの病院では、食事に玉ねぎを使わないのが一般的です。なぜなら、玉ねぎは、「ラジャス」と言って、刺激を与える性質があるからです。もちろん、日常において玉ねぎを食べることは問題はありません。アーユルヴェーダでは、私たちがいただくものの全てが身体と心に大きな影響を与えるこという考え方に基づき、治療中に刺激物の接種を避けているようです。
ここで大切なのは、食べ物や行動が、私たちのバランスに影響を与えると知ることです。玉ねぎに限らず、刺激を与えすぎるような行為はバランスを崩すので、注意すると良いでしょう。例えば、精製白砂糖やカフェインは刺激が強いです。また、アーユルヴェーダの病院では、治療の効果を高める目的で、辛いもの(唐辛子など)も病院滞在中は避けます。日常生活において、少量の辛いものを日常的に摂る分には構いませんが、激辛なものを食べると、お腹を下す人がいますね。これは、自分が対応できる範囲の刺激を得ている、という身体からのサインです。私たちは、「食べたものでできている」という考え方もあるほどです。お薬に頼らずに体調管理をしたい人や、健康寿命を伸ばしたい人は、このような視点で食に意識を払うと良いですね。
刺激の強いものは、場合によっては身体の負担になります。自分の身体がどう感じているか、観察しながら食事を楽しんでくださいね。また、全ての人にとって玉ねぎそのものがNGというわけではありません。アーユルヴェーダでは、玉ねぎを治療に使うことがあります。大切なのは、食べすぎないようにすることです。もし玉ねぎを食べる場合は、生ではなくて調理してからいただくのがオススメです。
私たちが食べるものは、心や魂にも影響を与えます。健康は、一人ひとり定義が異なりますので、ラベルを貼るように定義付けをすることは難しいのです。何が自分にとって健康をもたらしてくれるのか、一度見直す必要があるかもしれません。食べ物で健康を意識したい方は、玉ねぎの代わりに、人参や牛蒡なども使ってみてくださいね。
幸せ修行 No.274
加藤ジェシカ
世界中50か国以上を旅する中で、地球にはエネルギーのような何かが存在することに気づく。2017年、ヨガの勉強を通してアーユルヴェーダに出会い、渡印。日常に寄り添うアーユルヴェーダがテーマ。
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