近頃、プチ断食や、16時間断食など、様々なスタイルの断食方法が注目を集めています。この記事では、断食についてインド医学であるアーユルヴェーダからの見解をお伝えします。
結論からお伝えすると、断食はすべての人にオススメできるメソッドではありません。インド医学であるアーユルヴェーダには、私たちは地球の五元素(風、火、水、土地、空間)と同じバランスが宿っていると言われ、このバランスのうち、水や土地のエネルギーが増悪している人にのみ断食をお勧めします。体型で言うと、極端な肥満体型の人向けです。食事量で言えば、極端に食べ過ぎている人たちにおすすめすることができます。
それ以外の体質の人は、断食をすることによって、体調を崩すよう作用したり、自分が持っている体のバランスを乱す原因になる可能性があります。
アーユルヴェーダにおいて断食と言えば、12時間程度何も食べない時間があることを指します。夕食後から翌朝の朝ご飯まで何も食べずに12時間から14時間の何も食べずに過ごすことは問題ありません。
断食に興味がある方は、12時間程度を意識すると良いでしょう。16時間断食が体に合う人もいますが、体のバランスを無視して時間だけ意識するやり方はおすすめできません。長期的には、自分の持っているバランスを乱す原因となります。そしてこのバランスを乱すことを繰り返すと、病気になるのです。
特に注意したいのが、朝起きてからお腹が空いているのに、16時間断食のために我慢をしている人です。朝ご飯の時間帯にお腹が空いている人は、断食する時間数にこだわるより、食べるタイミングを重視した方が良いです。
夕食の時間を夜の6時ごろに食べ、朝ご飯は7時から8時ごろに食べる方法が良いでしょう。この時間を意識することができれば、毎日12時間程度断食することができます。
上記のような結論となる上で大切なことがあります。それは、アーユルヴェーダにおける健康の定義です。アーユルヴェーダでは、心と身体のバランスが取れていること、体内の不要なものがしっかり排泄できることが健康の条件に入ります。心と身体の両方のバランスを重視するので、一般的な数値で健康を測る考え方とは異なる視点で私たちの身体を扱います。
アーユルヴェーダの観点からは、断食は体質によって良し悪しがある断食ですが、これと同じことを、腸活アドバイザーの方も言っています。
腸活に興味がある人は、極端な断食は避けることをおすすめします。
幸せ修行 No.289
加藤ジェシカ
世界中50か国以上を旅する中で、地球にはエネルギーのような何かが存在することに気づく。2017年、ヨガの勉強を通してアーユルヴェーダに出会い、渡印。日常に寄り添うアーユルヴェーダがテーマ。
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