クアロア・ランチは、4000エーカーという広大な土地をモーガン・ファミリーが所有する私企業だ。現社長のジョン氏が経営を引き継いで以来、多角的なビジネスモデルを導入。従業員を8人から300人近くに増やし、ビジネスは順調に拡大した。その緑豊かな大自然を舞台に、世界に類を見ない場所として訪れた観光客を魅了していた。そんな中、突如襲ったこのコロナ騒動だ。

3月16日に2週間の休業を決定

　クアロア・ランチは3月16日から6月1日月曜に再開するまでの約2か月半、お休みをいただいておりました。3月半ばといえばハワイを新型コロナウィルスの騒動が襲い始めたばかりのタイミングです。じつはこのとき、ストームの襲来を控えていて、それに対して週末の営業時間をどうするかを考えていたところでした。ところが、ハワイ州初の感染者が確認されたため、ゲストと従業員の安全のために、急きょ営業休止を決めたのです。

　休業の決定は3月15日の夜。翌16日から一斉休業いたしました。それからはこの後の安全対策について日夜、ミーティングを重ねました。初めての経験ですから専門家にアドバイスをいただきながら、情報を収集し、対策を練りました。同時に休業という初めての経験に対し、生活の不安を感じていたであろう全従業員に対しては、生活の補償を伝えました。

クアロア・ランチの６つの安全対策

　ハワイ州保健省や専門家の指示を受けながら、広大な牧場内にある車両や施設のすべての消毒と同時に、再開後の６つの安全対策を立てました。①体温計測②個人情報の管理③マスク着用の義務化④ソーシャルディスタンシング⑤消毒の徹底⑥グループや人数の管理です。

　入場に際し、お客様の導線を管理することに変更し、まず最初にビジターセンターにお越しいただきます。そこで、お客様とコミュニティの安全確保のため、入場時に体温測定を実施。お客様の健康状況についての質問にご回答いただきます。これにお答えをいただけない場合、また、熱が38度を超える場合は入場をお断りすることになります。

　次が個人情報の管理。クアロア・ランチには、予約なしで訪れる方ももちろんいらっしゃいますが、ほとんどのお客様は旅行代理店を通じツアーで訪れていました。ですので、私どもは代理店が発行するお名前と予約番号のみの管理で、詳細な個人情報を持つことはありませんでした。新ルールでは、来場者全員に名前、電話番号、メールアドレスを記入していただきます。もしお帰りになられた後に、お客様本人もしくはほかのお客様の感染が確認されたとしても、追跡調査が可能です。

　そしてすべてのレジ前には保護具を設置しています。サニタイザーなどの衛生設備を各所に導入し、また床には距離を保つよう案内をしています。

　大きな変化はグループや人数についてです。州の決定により、基本的には1グループ10名以下として、少人数でのツアー催行に変更いたしました。これらにより、必要以上に多くの人数が同時に移動することを避け、安全に楽しんでいただけるようになりました。

7月31日までカマアイナ向け40％割引キャンペーン実施中　

　休園期間中、お客様がより快適に施設をご利用いただくために、施設の改装や改築、手直しを加えるなどして開園に向けて準備を進めて参りました。この度のソフトオープンで、多くのお客様を海外から迎える前に、まずはハワイ在住の方に楽しんでいただければと現在カマアイナ・キャンペーンとして在住者を対象とした40％のディスカウントを7月末まで実施しています。オンライン予約のみとなっていますのでこちらからお申込みください。

　今後も引き続きお客様により安心と安全を提供し、思い存分クアロアを楽しんでいただけるようなツアー内容やサービスを提供して参ります。