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デジタル版・新聞

インタビュー

JCNET代表 Zhao Shulinさん

生産拠点から巨大市場へ、そしてこれから

中国では人件費が高くなったと伺いました。

この4、5年ぐらい、中国では人件費も高 騰しています。リスク分散の動きもあり、生 産拠点は、ミャンマーやインドネシアなどに 動きっつあります。でも、中国は巨大市場を 持っていますから、日本をはじめ海外の会社はその巨大市場を狙っているのです。

 

今 は、15億人の巨大市場で、しかも、沿海地区には富裕層、ミドルクラスが1億人ぐら いいるんです。ですから、この巨大市場は魅力的です。

 

 

高度成長が続いている?

今の中国は、どんどん成長していで日本 の高度成長期と同じですから、人々はお金 を持っていて、消費も伸びています。中国で は、40代から60代の団塊世代もできてい ます。この世代はパワーもあるし消費意欲もある。海外旅行も不動産も、その層に左右されています。

 

今の成長は団塊世代が支えているから、不景気になっても消費があ るので、あと 15年ぐらいは続くと思います。 この世代が終わって、人口が減り出すと、日 本と同じようになる可能性があります。小皇帝と呼ばれる一人っ子世代はどう ですか?

 

少し下の世代は一人っ子になっていて、 今30才ぐらいです。80年代以降の生まれ は、一人っ子ですから孫も 1 人で、3人の家族で大事にしているのです。ですから彼等 は苦しみを感じずに育っているのです。 我々の世代は、自力でやっていました。自分で働いて自分で学んだのです。

 

今の子は 富裕層で、アルバイトもしません。労働力が 豊富ですから、学生が働くチャンスがない こともあります。日本や欧米のように学生 がアルバイトできるような環境ではないの です。農村からたくさんの人が働きに来て いますから。

 

中国人と日本人の違いはどんなところでしょう?

日本人のほうが教育を100年にわたっ て受けていますので、国民レベルの教養は 高いです。中国人は教育がまだ不足してい る。ただし、基本的には東洋民族で、基本的 な考え方はそれほど変わらないですから、 どんどん裕福になれば変わってきますよ。

 

 

今の中国はどんな状況ですか?

開放改革が始まってから、まだ30年しか たっていません。基本的に衣食住が満足さ れたとこるで、ある程度礼儀正しくなる方向に近付いています。生活が豊かになれば レベルも高くなるから。

 

例えば中国の富裕暦の価値観も変わってきます。 僕は中国の 政治体制の変化に伴って、中国の文化も日 本文化に近付くと思うんです。中国のこれからの課題は何でしょうか?これまでの30年間は、とりあえず経済をよくしてから他の問題に取り組もうというものでした。

 

 

今はそれが大幅に改善されました。

ただ、貧富の差は政治によって根本 的に解決する必要があります。貧富の差と いうよりも、沿海部と内陸部の違いが大き いかもしれません。例えば上海にいると、東京と変わらないですが、田舎になると、100年前とあまり変わっていません。

 

極端にい うと、食べられないところ、服もないとこる もあります。それを解決するには時間がか かるのです。 今は内陸部も開発できるようになりまし たが、一気に解決するのは難しいです。

 

 

ビジネス環境としては如何ですか?

ビジネスは、どこでやってもいいと思って います。私は日本の文化を理解しているか ら、やはり日中間で貢献できることをやりた いと思っています。生活は充分できるので、 資産形成よりも自分の人生をいかに価値あるものにできるかが問題です。ものを作 って消費市場を発掘して皆さんに満足して いただくことが、一番の喜びです。

 

 

中国の将来性はいかがでしょう?

世界に中国系が5000万人、過去30年 でも海外に出て行った人が800万人いま す。海外に出ても、中国人はそれなりに民族意識を持っていて、アイデンティティも強 いのです。ー方で、日本は海外に出なくなっ ています。

 

成熟した社会では、若者が奮闘 する意志がなくなっていくのでしょうね。中 国人は、まだ貧しいから奮闘しようと思う。 モチベーションが違う。ですから、これから チャイニーズパワーはもっと強くなると思 います。

 

30年後、50年後には、世界はチャイニーズパワーで左右されるようになるかもしれません。日中関係は、最近は冷えきっているよう に見えます。

 

私は日本とのビジネスをやっているし、 社員も日本人が多いですが、基本的に同じ 東洋民族で、漢字文化、アジア圏にいます から、お互いにうまく付き合わないといけな いと思います。日本には成熟した政治体制 と健全なシステムがあり、中国は巨大マーケットがあります。

 

日本の技術を生かして中 国にも色々取り入れて、逆に日本の技術や商品を中国に売ったらどうかと思うんです。 中国はメンツの問題です。今は、国内の 政治環境が困難なので、ナショナリズムを 誘導しています。日本でも民主党の政権が よくないから同じようにナショナリズムを 誘導するのです。

 

政治的には冷淡でも経済交流は活発だった「政冷経熱」の時代が、 「政冷経涼」になってきています。ただ、中国 は、近く政権交代もありますし、あと1年も たてば変わってくるかもしれません。

 

 

具体的にはどうすれば関係が改善すると思われますか?

今は、中国も日本も同じ経済大国で消費 大国ですから、お互いにいいところを学び合えばいい。同じアジア同士、うまく付き合えばいいんです。中国の今の若者は愛国教育を受けているので、本当の日本は理解し ていない。

 

日本のメディアで宣伝された中 国も本当の中国ではない。国民は、政治的 なことを越えて、お互いに理解できればい いと思います。そうすれば、 「嫌い」という感覚はどんどん薄くなります。

 

そういう面では、プラットフォームを利用 した日本語教室、中国とアジアの語学教育 のサービスを提供できるようにすれば意味 があると思います。その技術を生かしで日 本人も中国語を勉強して、お互い理解でき るようにすればいいのです。

 

理解するには 時間がかかりますが、政治、イデオロギー、 価値観の違いを乗り越えて、お互い幸せに 生活できるようにしたいですね。

 

 


Zhao Shulin プロフィール

1963年、山東省で4人兄弟の末っ子として生まれる。大学 で日本語を学び、その後、名古屋大学教育研究科修土課程 に進むが、マーケティングを学ぷために愛知学院大学商学 研究科に転校、博士号を取得。アパレルメーカーから香港へ の出向を経て、 1996年にサテライトビジネスを立ち上げる。 その後、中国在住日本企業を対象とした人材紹介サイトを 開設。現在は、中国やアジアパシフィック地域在住の日本人 や日本在住中国人を対象としたモバイル携帯のコンテンツ ビジネスで活躍している。


 

 

(日刊サン 2012.11.10)

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