カイムキにある人気ベトナム料理レストラン「ハレ・ベトナム」のオーナーが、従業員のチップの一部を着服し、合計約6万ドル(約858万円:143円/ドル換算)の残業代を支払わなかったとして、米国労働省(USDOL)から罰金を科されたとホノルル・スター・アドバタイザーが報じている。同レストランは8年前にも同様の違反で罰金を受けており、これで2度目となる。
USDOL賃金労働課のニュースリリースによると、連邦捜査官はハレ・ベトナムのオーナーが「レストランで従業員のチップの一部を預かり、残業代を支払わないという、いずれも公正労働基準法違反にあたる行為が発覚した」という。
同声明では、「雇用主は割増賃金なしで時間外労働を現金で支払い、従業員が稼いだチップの一部を違法に着服した。雇用主はまた、違法行為を隠すために時間記録を改ざんしていた」と書かれている。
労働調査官は14人の従業員に対し、時間外労働の割戻し賃金およびチップとして5万9468ドル、清算的損害賠償として5万9468ドルを回収した。
ホノルル賃金労働時間局のテレンス・トロッター局長は声明にて、「労働者が稼いだチップは当の労働者のものであり、誰のものでもない。連邦法は、雇用主が労働者のチップの一部を着服したり、時間外手当を源泉徴収したりすることを禁じている。レストランの雇用主や従業員で、公正労働基準法の賃金とチップの要件について質問がある場合は、ぜひ我々に相談してもらいたい」と述べた。
ハレ・ベトナムによる連邦労働法違反はこれで2度目となる。2015年、連邦捜査官は、雇用主による同様の違反行為を解決するため、17人の従業員に対して時間外労働の割戻し賃金1万786ドルと同額の清算的損害賠償金を回収した。
なお、ハレ・ベトナムは18日(月)から一時休業している。
シェアする
画像:pixabay.com / KeithJJ
(日刊サン 2023.12.19)