ハワイ州は、ダニエル・K・イノウエ国際空港に、3600万ドルの荷物取り扱いシステムを導入した。これにより、荷物の預け入れがスムーズになり、手続きも合理化されるとKHON2が伝えている。
ターミナル1でチェックインされた荷物は、迷路のようなベルトコンベアとセンサーを通り、まず運輸保安局(TSA)や米国農務省(USDA)による追加検査が必要かどうか判断される。この工程で、手動でのチェックが必要な荷物は、自動的にラインから降ろされる。
もうひとつカギとなるのは、爆発物検知システム(EDS)だ。以前は3台だったが、今回のアップグレードにより4台に増え、技術も格段に向上しているという。州運輸局の空港担当副局長であるフォード・フチガミ氏は、「これまでは1台につき1時間に荷物400個だったが、今では600個を処理できる。つまり、処理能力は合計で2倍になる」と語っている。
さらにEDSでは、各荷物を3DX線画像で検査できるようになった。TSAの太平洋空港担当連邦保安部長のナネア・バスタ氏は、「X線画像に何か疑わしいものが写っていた場合、その画像は空港の敷地内にある判定室でTSAの係官が確認する」と述べている。さらに検査が必要だと判断された場合、荷物は別室に運ばれ、そこで別の職員がスキャンし、必要であれば手作業で検査する。バスタ氏は、手作業で検査されるバッグの割合はごくわずかだと付け加えた。
7月には農務省もこのシステムに接続される予定で、乗客は荷物預け入れの前にまずロビーの外で荷物を検査する必要がなくなる。州は、今後数カ月でさらに拡大する計画で、1月までにロビー3で実施される。フチガミ氏によると、まずターミナル1全体を完成させ、空港の残りの部分、ターミナル2へと移行していく予定だという。
ハワイアン航空は、この新しいシステムにより、多くの預け入れ荷物をより確実に移動させることができるようになり、歓迎すべき改善だと述べている。
シェアする
写真:Shutterstock.com
(日刊サン 2023.6.29)