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ちょっと役立つ 日本の新製品

【ちょっと役立つ 日本の新製品】ゴルファーに朗報、メイト機能付き距離計

 ここハワイには沢山のゴルフ場があり、プロの公式トーナメントも男女合わせて年数回開かれています。ゴルフは身近なスポーツですが実際にはなかなか難しく、思うようにはプレイ出来ない競技の一つです。その大きな理由は「自然のままに打つ」ことで、コースは川、池や谷、崖があったり、ぼうぼうの草地もあれば砂場もあります。また、「正確な距離の判断」と「その距離を正確に打っていく技術」が肝であることは、プロ・アマを問わず必須です。

 長年ゴルフ競技では「距離の測定器」は禁止されてきましたが、近年、公式の試合でも「距離計」の使用が許されるようになりました。光学的なものがほとんどですが、自分のボール位置から目標まで、例えば、ホールまでの距離や傾斜が瞬時に分かるのです。許可された理由は、「競技の進行」をスムーズにするということです。一昔前までのテレビのゴルフ中継をみると、選手やキャディがコース内を何度も往復して、歩幅数で距離を確かめるという場面が見られました。プロでさえ時間がかかるのですから、打数の多いアマチュアでは日が暮れてしまいます。そんなこんなで、「距離計」の使用が認められたのです。

 さて、現在売られている多くは「レーザー距離計」ですが、今夏、画期的な製品が出ました。自分の「距離」を測った後、動かないで、その場で同伴競技者の「残り距離」も測定できるという新機能を搭載した器械なのです。従来はレーザー距離計を持っている人が、持っていない同伴プレーヤーの場所まで行かないと、ピン(=ホールに挿してある)までの距離は測定できませんでした。ほとんど同一の場所であれば良いのですが、遠く離れていると自分の場所から往復する必要があり、時間がかかりました。

 そんな場合に、離れた場所からでも同伴者のピン位置までの距離を測定できる、世界初の「メイト機能」を持つものが現れたのです。東京のエジソンゴルフ社の「R2G MATE1=アールツージ・メイトワン」です。同伴者の距離だけでなく、自分が次打を有利にするために「レイアップ=距離を刻むこと」する場合、その場所からピン(=ホール)までの残り距離を確認することが出来ます。

 これらの機能の基本は、三角形に関する基礎的な幾何学です。測定器を持つ自分の位置(動いてはいけない)とピンまでの距離Aを保持した上で、同じ場所から同伴者の方向を向けます。この時に距離Bが簡単に測れますが、ポイントは、辺Aと辺Bの間の角度なのです。この角度と距離Aと距離Bから、点線の距離が計算できるのです。同伴者の方が距離が長い場合でも同様に計算できます。要は場所を動かず、手ブレしないようにメイトモードを使えば良いのです。

メイト機能による同伴者の距離測定

エジソンゴルフ社のウエブサイトより

No.323

となりのおじさん

在米35年。生活に密着した科学技術の最新応用に興味を持つ。コラムへのコメントは、 [email protected]まで

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