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ハワイに住む日本人を無償サポート J♥センター 三周年記念集会、笑顔集う
「J♥センター」(Japanese Community Support Center of Hawaii )は、ハワイで暮らす日本人のよろず相談を無償で行っているNPO 団体だ。代表は、イング清子さん。2019年に設立され、ボランティア活動や勉強会を積極的に開催していたが、コロナ禍で活動は縮小せざるをえなくなっていた。
7月30日にアラモアナホテルで開催され「三周年記念の総会、及び新役人就任の昼食会」は、2年半ぶりの大規模な集会となった。久しぶりに集うメンバーは、再会を喜び合い、ゲストも混じえて70人以上の参加となった。
総会は名誉会員の大塚純介弁護士の挨拶と、新役員の紹介と宣誓式から始まった。続くイング清子さんのスピーチでは、コロナ禍での限られた活動ながら、日本人社会に大きな貢献をしている手応えが伝わる報告だった。
よろず相談の中で最も多いのは、住まいに関すること。イングさんは以下のように話した。
「私は不動産のライセンスを持っているので、不動産の売買の手伝いをしていると思われがちですが、そうではありません。アパート代が高いので、住宅費を抑えたい。シニアハウスに応募したいけれど、英語の書類を読むのや書くのが苦手。募集要項もよくわからないので、Jセンターにヘルプしてほしい。そんな方をサポートするのが私たちの役目です。リタイアメントハウスやケアホームの入居の問い合わせや書類の記入などもお手伝いしています」
住宅関連の相談は、去年1年だけで356件も受け付けてサポートしたという。
「シニアハウスはかなり建設が進んでいます。場所さえ選ばなければきれいな新築物件への入居も可能です。賃貸料は、本人の収入によって算定されるので、ずいぶん助かると思いますよ」と広報担当のボランティア。
次に多い相談は、法律に関すること。遺言状はあるにはあるが、古いものなので書き直したい。トラストの手続きが分からない、正式な委任状を書くにはどうしたらいいのか・・・。
「大塚弁護士はじめ、法律が得意なボランティアがサポートし、必要ならば弁護士を紹介するなどもしてきました。法律関連は1年間で129件の相談に応えました」
シニアのメンバーから医療関連の相談も多く、ケアギバーの派遣会社や、ホスピス情報の収集など、命を全うするためのサポートもした。
「安否確認の電話の支援もしました。コロナで2年間、誰とも話せなかったので声が出なくなりました。久しぶりに日本語で話せて、本当にうれしかった、と感謝されて。日本語を聞くだけで安心します、という独り暮らしのシニアが多いことに驚きもしました」
イングさんは感極まりながら話してくれた。
「現在、会員の方は108人おられます。会員のうち、ボランティアをしてくださっているのが33人。でも日本語と英語を使いながらお世話をしてくださる方が、ぜんぜん足りないんです。ボランティアスタッフが足りないので、会員を増やすことができないのが現状です。手助けを必要としているシニアの方がまだまだ多いので、なんとかサポートメンバーが増えることを期待しています」
ハワイで安心して老いやすい環境を整えるために、J♥センターで助け合いの輪を広げませんか。老老サポートではなく、若い方の参加も大歓迎です。ボランティアができる方は、下記にご連絡ください。
(取材・文 奧山夏実)
J♥Center
1441 Kapiolani Blvd., Ste#906 (アラモアナビルディング#906)
【TEL】 (808)888-0720 (月〜金 10:00〜16:00)
【Eメール】 [email protected]
【ウェブサイト】 www.jcsch808.org
(日刊サン 2022.8.4)
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