店舗からショッピングカートが持ち出されるという事件が頻発しているとハワイ・ニュース・ナウが伝えている。
カートを敷地外へ持ち出すことは犯罪(窃盗)だ。
ハワイ小売業協会のティーナ・ヤマキ氏は、「ショッピング・センターやスーパーなどで見かける本当に良いカートは1台700ドル、800ドルもする。多くの人がカートを持ち出すことが犯罪だと理解していないが、実際には窃盗にあたる。特に高齢者が問題で、買い物を入れたカートをバス停まで押していったり、時には自宅アパートの近くまで持っていくことも少なくない」と述べている。
カートの盗難の監視は難しいが、小売業界では行政と協力して対策を講じている。
ホノルル市職員は今年、4,823台の盗難カートを回収しているという。
その多くはホノルルの都市部で見つかっており、ウォルマートやサムズ・クラブなどのもので、状態の良いものは店舗に返還されている。
「小売店にとっては大きなコストで、カートを買い直すための費用は、結局消費者の負担となる」とヤマキ氏は話す。
もちろん店舗側も、敷地の外に持って出ようとするとカートの車輪にロックがかかるシステムの導入や、カート回収担当の増員など、それぞれ対策を講じている。
テネシア・ハワードさんの勤務する店では多くのカートが盗まれ、今ではたった5台しか残っていないという。
「台数が少ないので、従業員はいつも走ってカートを取りに行く。ロック・システム導入後はだいぶ状況は良くなったが、買い物の量が多い場合など、駐車場まで運ばなくてはならないこともある」
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写真:Shutterstock.com
(日刊サン 2022.12.23)