今年50周年を迎えたホノルル・マラソンは11日(日)に開催され、およそ2万7千人のランナーたちが、ダウンタウンからハワイ・カイ、そしてワイキキまでの26.2マイルの道のりを走った。
心地よい貿易風が1日中吹き、多くのランナーたちにとっては快適な天候だったが、トップを狙う集団にとっては厳しい環境だったようだ。
2時間14分41秒という記録で男性部門優勝を果たし、賞金2万5千ドルを獲得したエチオピアのアセファ・メングツ選手(34)は、「本当に厳しいレースで、優勝できるとは思わなかった。こんな風の中で走ったことはなかったので」と試合後にコメントしている。
ホノルル・マラソンでは、これまで14年間ケニアの選手が優勝を独占してきており、エチオピアの選手が優勝するのは2006年以来2度目だ。
女性部門では、同じくエチオピアのアセイェチ・アヤリュー・ベレ選手が2時間30分58秒で優勝した。
地元住民の中で最も早くゴールしたのはゲーブル・トムさんで、マラサダで完走を祝いながら、「カマアイナ・チャンピオンとなったのは驚いた。とても嬉しい」とハワイ・ニュース・ナウのインタビューに答えている。
KHON2では、様々な目的を持って今回のマラソンに参加した人々を特集している。
ヴァネッサ・オドムさんは、今年亡くなった姉妹のために走ったという。
「マラソンに挑戦するのは初めてだ。走っているときには彼女が一緒にいてくれたような気がする」
エルマー・トレドさんは、「父も姉妹もガンで亡くした。救いが欲しくて走った。そして完走した」とコメントしている。
ジェニ・ヴォーガンさんは、「子育てを終え、11年ぶりに参加した。きつかったが、楽しかった。雲が日光を遮ってくれて、風もあり、本当にパーフェクトなコンディションだった」と述べている。
スリパチ・ケツさんは、「全米50州全てでマラソンを走るのが夢で、今回で50州目だ。ハワイを最後にとっておいた」という。
今大会は、パンデミックが収束し、また、50周年という記念すべき大会となった。
昨年の参加者はたった1万6千人だったが、今年は2万7千人と大きく増えている。
パンデミック前、2019年の参加者数は3万3千人。
日本からの今年の参加者はおよそ6千人で、昨年の566人から大幅な増加が見られたものの、2019年の1万6千人には遠く及ばない。
ホノルル・マラソンは、全米最大規模のマラソン大会であり、誰でも参加できる唯一の世界大会でもあるとホノルル・スター・アドバタイザーが伝えている。
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写真:Shutterstock.com
(日刊サン 2022.12.12)