とある女性がラスベガスからロサンゼルスまで向かうドライブの途中、GPSの指示に従って迂回したところ、近道のはずが14時間もかかり、車もバラバラになってしまったとGray Newsが伝えている。
今回、ナビゲーション・システムに盲目的に従ってはいけないという教訓を得たのは、カリフォルニア州サンタモニカ在住のシェルビー・イースラーさんだ。イースラーさんは、兄、ボーイフレンド、もう一人の友人とともに、F1観戦のためにラスベガスを訪れた後、兄の車で家に帰ろうとしていた。
グーグルマップのGPSに従ってドライブをしていたところ、「I-15フリーウェイに砂嵐警報が出ていたので、迂回する代替ルートが表示された」という。イースラーさんは、F1レースのためにラスベガスにやってきた多くの南カリフォルニアの人々と同様、できるだけ早く戻りたかった。携帯電話のGPSマッピングによると、砂嵐のために閉鎖された州間フリーウェイを迂回すれば50分短縮できるという。
ところが、この迂回ルートを選んだのが問題だった。イースラーさんは、「これまでにベガスまでドライブしたことはなかった。I-15が往復できる唯一の道だということを、私たちの誰も知らなかった」と語った。
イースラーさん一行はラスベガスから約2時間走り、砂利道にぶつかった。彼女は後部座席で仮眠しようとしていたが、ひどい揺れで寝るどころではなく、「あまりに道がデコボコで、車は半分横になっているような状態で走っていた」という。不思議に思い、振り返ると、同じ道を行く車の列があった。道はさらに荒れ、やがて道はなくなり開けた砂漠が広がっていた。
イースラーさんによると、100台ほどの車の列の先頭を走っていたトラックが、これ以上進めないところまで来てしまったという。先頭の大型トラックを運転していた男性は、茂みの中をまっすぐ走り抜け、後続車に引き返すようにと話したという。しかし、何台かの車は引き返すことができず、立ち往生した。
イースラーさんは、911に電話して助けを求めた。「911の相手は実際こうした電話はとても多いと言っていた。グーグルマップが迂回ルートを案内しても、砂漠にはまってしまうからやめなさいと」
結局、イースラーさんたちの車は使いものにならなくなり、車に約5000ドルの損害が出て、ラスベガスまでレッカー移動することになってしまった。
昨年、ナビゲーターに導かれてシルバー・ピークの山に登り、RVが泥にはまって動けなくなったインディアナ州の72歳の男性が死亡するなど、これまでにもGPSの誤誘導による事故は起きている。
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