ホノルルの鉄道システムの建設費を援助している連邦公共交通局(FTA)は、大幅に遅れ、予算も超過しているこのプロジェクトに対する過去の市の対応への懸念からこれまで保留していた資金を、放出することに同意したとホノルル・スター・アドバタイザーが報じている。
この動きにより、FTAから暫定的に7億4400万ドル(約1097億2900万円:147.5円/ドル換算)が提供され、99億ドル(約1兆4600億円)のスカイライン・システムの完成を支援することになる。
FTAは、2012年、当時52億6000万ドル(約4200億円:2012年当時平均80円/ドル換算)と見積もられていた建設プロジェクトの29%にあたる15億5000万ドル(約1240億円)を提供することで合意した。しかし、遅延によるコスト増もあり、市当局が過去10年間に何度も、この問題のあるプロジェクトの資金調達と範囲について受け入れ可能な代替案の捻出に苦労したため、FTAは補助金の多くを保留していた。
リック・ブランジャルディ・ホノルル市長の率いる市当局は、2022年、予算の制約を満たすため、鉄道路線を1.25マイル(約2キロ)短縮し、駅を2つ減らし、オアフ島最大のショッピングモールであるアラモアナセンターを終点とする21駅20マイル(約32キロ)の路線ではなく、カカアコのハレカウヴィラ・ストリートを終点とする19駅18.9マイルの路線にするという劇的な変更を決定した。この短縮により、スカイラインの予想コストは124.5億ドルから98億ドルに減少したが、FTAは現在99億ドルと見積もっている。
ブランジャルディ市長は、27日(月)、声明にて、FTAのヌリア・フェルナンデス長官の信任投票に感謝すると述べた。また、ブライアン・シャッツ上院議員の揺るぎない支援に感謝し、「FTAから修正された全額補助金交付契約の承認を受けたことは、カカアコのシビックセンター駅までの鉄道の第一段階を成功裏に完成させるための重要なマイルストーンである」と述べ、東カポレイからカカアコまでの短縮鉄道ルートを第一段階として説明した。
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画像:Shutterstock.com
(日刊サン 2023.11.28)