ホノルル市水道局(BWS)の大多数の顧客に対する水道料金50%以上の値上げが、本日投票される予定であるとホノルル・スター・アドバタイザーが伝えている。
今回の値上げ案が採択されれば、新しい水道料金スケジュールにおいて、5年半にわたり料金が段階的に引き上げられる。最初の10%値上げは2月1日から、次の10%値上げは7月1日からとなり、2025年7月1日には9%、2026年7月1日には8.5%、2027年7月1日には8%、2028年7月1日には8%の値上げとなる。
住宅、非住宅、農業といったBWSの各顧客クラスの料金が同様に段階的に値上げされる。しかし、同局によると、企業や農業のような非住宅クラスは、水使用量が多いため、通常より高い料金を支払うことになるという。
一般家庭の水道料金は世帯の規模や使用量によって異なるが、BWSによると、新料金が承認された場合、同局の顧客の60%を占める平均的な一戸建て世帯(毎月の水使用量約9000ガロン、約34000リットル)は、2024年から現在の月額60ドルが月額約65ドルに値上げされる見込みだという。その後、2028年までには月98ドル近くになり、現在の水道料金より63%以上も高くなる。
新料金は上水道のみに適用され、下水道料金には適用されない。なお、下水道料金は市環境サービス局とホノルル市議会によって決定されている。
BWSは、他の市組織のように固定資産税からの資金を受けず、料金支払いからの収益のみによって運営されており、オアフ島の100万人に1日あたり1億4500万ガロン(約5億4900万リットル)の水を供給しているという。
BWSによると、2018年から2023年までに実施された前回の料金値上げの際、パイプやポンプ、その他の施設など老朽化したインフラを修繕するため、総額約7億6950万ドル(約1144億円:148円/ドル換算)にのぼる494の資本改善プロジェクトに投資したという。近年では、パンデミックやインフレ、2021年のレッドヒル燃料貯蔵施設での壊滅的な燃料漏れへの対応が、BWSの事業に悪影響を与えている。
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画像:Shutterstock.com
(日刊サン 2023.11.27)