ミリラニ・マウカで発生した山火事に対処するため、ホノルル消防署(HFD)のヘリコプター3機が投入されたが、これらの機体は耐用年数を迎えようとしており、実際に火災を食い止めたのは、上空から連続的な空中投水を行った米陸軍やハワイ州航空警備隊、州森林野生生物局などの支援だったとホノルル・スター・アドバタイザーが伝えている。
マウイ島の山火事災害の後、州全体の干ばつが止まらない中、ハワイの多くの人々にとって山火事の脅威が最大の関心事となっている。10月末から1週間以上にわたって燃え続けたミリラニ・マウカ火災では、最終的に1700エーカーの土地が焦土化した。
HFDの航空部門を率いるロバート・サーストン大隊長は、陸軍の大型ヘリコプターの貢献がミリラニ・マウカ火災の消火に不可欠であったとし、「陸軍はブラックホークに加えてチヌークも提供してくれた」と語った。
1回の飛行で、ブラックホークは660ガロン(約2500リットル)、チヌークは2000ガロン(約7500リットル)の水を運ぶことができる。対照的に、HFDの3機のMD520ヘリコプターは、1回の飛行で100ガロン(約380リットル)のみだ。
さらに、HFDの3機のMD520ヘリコプターは、老朽化の問題にも直面している。ほとんどが1990年代に製造されたもので、航続距離は242マイル(約390キロ)、飛行時間はおよそ2時間で、修理されているものの、耐用年数も終わりに近づいている。サーストン大隊長は、現在の3機の改修にはコストがかかるうえ、航空機を長期間使用できなくなることから、「税金は、近代的な技術や、より幅広い能力を持つ近代的な航空機に投資した方が良いと考えている」と語った。そのため、新しい双発ヘリコプターの購入を予定しており、HFDは10月までにそれを受け取りたいと考えているという。
なお、ミリラニ・マウカ火災による負傷者および全焼家屋は報告されていない。出火原因は調査中となっている。
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