【世界のこぼれ話】木の枝とTシャツで担架 ボーイスカウトの知恵で負傷した犬を救助 オアフ島
カイルアに住む12歳のデービッド・キング君のお手柄をKHONが伝えている。
ボーイ・スカウトのデービッド君が母親と二人でオアフ島ワイマノ・トレイルでハイキングをしていた時、道に迷った夫婦に偶然遭遇した。
この夫婦は早回りをしようと間違った道を曲がったために迷っていた最中だった。
周囲は暗くなり始め、水もなく、食料もない状態で、携帯電話はバッテリーが切れていた。
しかも連れていた大型犬は足に怪我をして歩けない。
途方に暮れいてた時にキング君たちに出会ったのだ。
犬の足には複数の切り傷があって、歩こうとするのだが本当に痛そうだ。
トレイルの出口まで3マイルの道のりを夫は犬を抱いて歩こうとしたが、スモーキーという名前のこの犬の体重は100ポンド(およそ45キロ)もあって無理だった。
そこでデービッド君の出したアイデアが素晴らしい。
木の枝を2つに折り、来ていたTシャツを脱いで袖部分と胴部分に枝を通して即席の担架を作成したのだ。
これはボーイスカウトの上部組織であるイーグルスカウトに所属している兄から教わったテクニックだという。
それを見ていた母親は心の中で思った。
「デービッドの(担架を作って犬を運ぶという)アイデアはうまくいかないだろう。犬が担架におとなしく乗って運ばれるわけがない」
ところがスモーキーは足が本当に痛かったらしく、ちゃんと担架に横たわって運ばれたのだ。
そして3マイルの長い道のりを4人は犬を担架に乗せて歩き、出口に到着したという。
スモーキーは獣医に手当てをしてもらい、傷が治って元気になっている。
デービッド君はインタビューに「アウトドアのアクティビティーをする場合には、何か事故が起こる可能性を考えて、どうやったらそれを防ぐことができるか考えることが重要です。そしてハイキングに行くときには水や食料を十分に準備して、ルートを確認するという準備をするということが大切だとわかりました」と答えている。
写真 : Shutterstock
(日刊サン 2021.11.17)
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