マウイ島有数の高級ホテル「モンタージュ・カパルア・ベイ」が、「ケモンズ・ウィルソン・カンパニーズ」のホスピタリティ投資管理会社である「KWCマネジメントLLC」に買収されたとホノルル・スター・アドバタイザーが伝えている。
KWCマネジメントは15日(水)にこの買収について発表したが、取引は数カ月前から進められていたという。売却価格を含む取引の詳細は明らかにされていない。なお、この買収は不動産売却であり、ホテルのブランドが変わる予定はないとされている。
同社のCEOであるウェブ・ウィルソン氏は声明にて、「1980年代初頭に初めてハワイを訪れて以来、ハワイの島々やその文化、人々に深い尊敬の念を抱いており、モンタージュ・カパルア・ベイを当社のポートフォリオに加える過程で、ますます興味をそそられるようになった」と述べた。
同氏はまた、マウイ島の災害についても触れ、「今回の悲劇を受け、マウイ島の人々のために悲しんでいる。西マウイの避難住民とコミュニティのケアに関わる方法を見つけるつもりだ」と付け加えた。
ケモンズ・ウィルソン社は、大手ホテルチェーンのホリデー・インズやホリデー・イン・クラブ・バケーションズとその関連会社を支える創業企業であり、ホスピタリティ関連の買収に20億ドル(約3000億円:150円/ドル換算)近くを投資してきており、世界中で100以上のホスピタリティ資産を所有・管理している。
マウイ島北西部の24エーカーのオーシャンフロントにあるモンタージュ・カパルア・ベイは、全室スイートの高級リゾートだ。旧レジデンス・アット・カパルア・ベイを1500万ドル(約182億円:2014年当時平均120円/ドル換算)かけて改装し、2014年にオープンした。このリゾートには、146室のレジデンシャルスタイルの複数ベッドルーム・スイート、スパ、4つのレストランがある。
ホスピタリティ・コンサルティング、「KV&アソシエイツ」の代表であるキース・ヴィエイラ氏は、新しい投資家のオーナーが投資を行い、実質的なマーケティングで物件を再配置することが多く、デスティネーション全体にとって良いことであるため、不動産売却は一般的にハワイにとって良いことであると述べた。
またヴィエイラ氏は、新たな投資はマウイ観光が8月8日(火)の山火事以来の不景気から立ち直るという楽観的な見方を示しているとし、「カパルアは西マウイの高級エリアであり、ビーチ中心の他の地域とは大きく異なる。時間が経てば、マウイ島は回復し、復興とともに需要も回復していくだろう」と語った。
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