米航空宇宙局(NASA)が、ハロウィーンでカボチャを彫って作られる「ジャック・オ・ランタン」のように見える太陽の画像をSNSで公開したとCNNが報じている。画像では、太陽の表面温度が低い部分が黒く写り、ちょうど笑った顔のように見える。画像はNASAの太陽観測衛星が捉えた。

NASAは公式ツイッターで、画像を「笑う太陽」と表現している。英科学技術施設会議(United Kingdom’s Science and Technology Facilities Council)では、この画像にカボチャを重ね、ハロウィンのジャック・オ・ランタンに見えるように加工した。

SNSユーザーの中には、映画「ゴースト・バスターズ」に登場するマシュマロ・マンや、ライオン、ブロブ・フィッシュ(ニュウドウカジカ)、スナック菓子などに見立てる人もいた。

NASAによると、笑顔のような模様を作っている黒い部分は「コロナホール」と呼ばれるもの。太陽の画像を紫外線や特殊なＸ線で捉えると、黒い斑点に見えるという。周辺よりも温度や密度が低いコロナホールは暗く見え、太陽のさまざまな部分に不定期に現れる。

磁場の影響により、コロナホールからは「太陽風」と呼ばれる荷電粒子が時速160万キロメートル以上の速度で放出される。太陽風は地球にも届くが、そのほとんどは地球の磁場に遮られる。遮られずに、大気が乱れることもまれにあるという。

NASAの太陽観測衛星は、定期的に画像を撮影し、太陽活動を継続的に観測している。2010年、太陽活動が地球に及ぼす影響などを調査する目的で打ち上げられた。