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【ハワイニュース】絶滅したと思われていた稀少種の木を再び自然界へ ハワイ島

野生では絶滅したと思われていた植物がハワイ島で発見され、栽培に成功したとホノルル・スター・アドバタイザーが伝えている。

デリセア・アルグティデンタータ(Delissea argutidentata)という木で、かつてハワイ島のいたる所で見られ、コアの木陰や古い火山噴火口、山の斜面ですらこの植物に覆われていたという。

しかし、放牧と開発によって生息状況は一変し、1970年初めには数えるほどしか残らず、最後の1本が枯れてしまったのは今から20年ほど前のことになる。

だ。

ところが、1970年代に生息していた同じエリアで生き延びていた数十本が昨年3月に発見され、今年2月に12個の実が採取されたのだ。

発見された土地を所有しているカメハメハ・スクール、州国土自然資源局、そして自然保護団体は協力し、新たに発見された植物から種子をとり、稀少植物保護施設で繁殖させ、30本の若木を植え付けることに成功したと発表した。

デリセア・アルグティデンタータは、ヤシの木に似ており、長い幹部分に枝はなく、最上部に丸い葉がたくさんついており、成長すると35フィート(10メートル)を超える。

発見された土地で最後にこの木が確認されたのは1970年代で、たった3本が生き残っていたが、先端部分は破損しており、枯れてしまったという。

その後1992年に別の場所で1本だけ発見されたが、これも2002年に枯れてしまった。

しかし、種子は回収されており、保護施設の中でのみ生き残っていた稀少種だ。

州当局は、「このような稀少な樹木を再び自然に返すのは非常に重要なことだ。今後大きく育っていくだろう」とコメントした。

16種のデリセア種のうち14種はすでに絶滅しており、残る2種も絶滅が危惧されている。

保護のため、生息場所は公表されず、周囲にはフェンスが設置されている。

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写真:Shutterstock.com

 

(日刊サン 2022.10.13)

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