コロナ第三波に備えて
ハワイ州の病院では、新型コロナウィルス感染の第三波に備えて警戒を強めているとホノルル・スター・アドバタイザーが伝えている。
インフルエンザの季節が近づき、学校や観光の再開が予定され、年末年始には人々が集まる機会が増えるからだ。
クイーンズ・ヘルス・システムズによるとハワイにおける最悪の新型コロナ感染拡大は年末に起こると予想されており、12月と来年1月には、病院に入院するコロナ感染者がそれぞれ400人から450人とみている。
これは過去の感染の波から今後の感染増加を予想しているという。
クイーンズでは感染のピークを迎えた8月に341人の患者を受け入れて治療している。
クイーンズの社長兼CEOであるジル・ホガード・グリーン氏によると「これからハロウィン、サンクスギビング、クリスマスという大きな行事が目白押しだ。こういう行事のたびに友人や親族と集まってパーティとなる。感染が拡大する可能性が大きくなる」
ハワイヘルスケア協会の社長兼CEOのヒルトン・レイチェル氏は「学校が再開して、観光客もくる。加えてインフルエンザの季節だ。最悪の事態が起こらなければ良いが、最悪の事態に備えておく必要がある」と述べている。
「人々がサンクスギビングやクリスマスに集まりたい気持ちはわかるが、今我々はコロナと戦っている最中だ。治療法が確立されるまで、感染を最小限に抑えることが重要だ」
病院関係者はインフルエンザの流行にも神経を尖らせている。
インフルエンザも新型コロナも共に呼吸器系で致命的な影響を人体に与えるウィルスだ。
そのため保健当局は免疫システムを弱めるリスクをできる限り抑えるために、インフルエンザの予防接種をするように呼びかけている。
もし次に感染が拡大し、再びロックダウンという状態になれば、既に苦しい状況に置かれているハワイの人々にとって壊滅的打撃となる。
ハワイ・パシフィック・ヘルスのアシュトン医師は、「新型コロナに対する治療法やワクチンができるまで、我々はできることをやり続けなくてはならない。インフルエンザの予防接種を受け、手を洗い、マスクを着用し、人と集まらないことだ」
(日刊サン 2020.10.02)
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