キラウエア火山 噴火を見るために押し寄せる観光客
キラウエア火山山頂で起こっているドラマティックな噴火活動を一目見ようと、ハワイ火山国立公園にたくさんの観光客が押し寄せているとハワイ・ニュース・ナウが伝えている。
数カ月間にわたり噴火活動が見られなかったキラウエア火山で噴火活動が再開されたのは、9月29日午後3時20分で、それ以来、赤い溶岩が噴水のように高さ100フィート(およそ30メートル)まで湧き上がり、ハレマウマウ・クレーターの底に溜まっている。
当局によると、溶岩はクレーター内に留まり、外部に溢れ出すことはないだろうというが、噴出している溶岩量は大量で、毎秒およそ26,000ガロン(およそ10万リットル)と観測されており、9月30日には溜まった溶岩のためにクレーターの底は50フィート(およそ15メートル)上がったという。
ハワイ火山観測所のナタリア・デリグネ氏は「裂け目から溶岩が噴き出して泉のように高く上がり、クレーターは溶岩の湖のようです」と述べている。
今回の噴火で、周辺の建物や地域社会への危害はないとしているが、噴火ガスや噴煙には注意が必要だとしている。
また、噴火に伴い、石や「ペレの髪」とも呼ばれるガラス繊維(溶岩が噴出したときに細かい筋状となり急激に冷却された時にできる黒いガラスのようなもの)が飛び散っていることにも注意を促している。
噴火のニュースが報道されるすぐに公園には多くの人々が押し寄せているため、ハワイ火山国立公園の報道官ジェシカ・フェラケイン氏は「責任ある行動を」呼びかけている。
「多くの皆さんが山頂へ来ようとしていらっしゃいますが、公園に入場するための長い列ができています。1日に数千人の人々が噴火を見ようとやってきます。けれども今はパンデミックの最中です。他のグループと社会的距離を保ち、マスク着用をお願いします」
夜になると空は溶岩で赤く照らされ、素晴らしいシーンだと公園を訪れた観光客は感嘆の声をあげている。
写真: USGS
(日刊サン 2021.10.01)
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