今週初め、最新のオミクロン変異体を標的とした新しいワクチンが全米で認可されたが、ハワイでは来週までには接種が可能になるとホノルル・スター・アドバタイザーが伝えている。
ハワイで「ロングス・ドラッグ」を運営する「CVSファーマシー」は、13日(水)から新しい新型コロナのワクチンの入荷が始まっており、今後も順次在庫を確保し続けると述べた。全米のCVSファーマシーの全店舗で、来週初めまでに新しいワクチンの在庫が確保される見込みとなっている。
「ハワイ・パシフィック・ヘルス」のチーフ・クオリティ・オフィサーであるシルパ・パテル医師は、重症化や入院、死亡を防ぐために、生後6カ月以上の対象者全員に新しいワクチンの接種を推奨している。「ワクチン接種は、重症化を防ぐために重要だ。まだ誰もがコロナウイルスにもインフルエンザにもかかる可能性がある」
ファイザーとモデルナによる最新の新型コロナワクチンは、現在流通している亜種をターゲットにしたものだ。このワクチンには、オミクロン変異体XBB.1.5に対応する一価(単一)成分が含まれている。
11日(月)、米国食品医薬品局(FDA)は更新されたワクチンを承認し、米国疾病予防管理センター(CDC)は翌12日(火)、生後6カ月以上のすべての人に接種を推奨すると発表した。
XBB.1.5はもはや米国ではあまり流通していないが、FDAによると、最新のワクチンは現在流通している変異体EG.5とBA.2.86を中和する効果があることが研究で示されている。
現在では二価ブースターは許可されていないが、このワクチンは、以前使用されていた二価のブースターに代わるものである。FDAによれば、5歳から、たとえ新型コロナの予防接種を受けたことがなくても、ほとんどの人は1回の接種で済むという。すでに予防接種を受けたことのある人は、最後の接種から少なくとも2カ月経っていればワクチンを受けることができる。乳幼児の場合は、接種歴によって接種回数が異なる。
新しいワクチンによる副作用は、以前のmRNAワクチンと同様だとされている。CDCによると、民間保険やメディケア、メディケイドを通してほとんどの人が無料で接種できるという。
CDCの発表するデータによると、過去2カ月間、新型コロナによる入院と救急外来受診は全米で増加している。ハワイ州保健局の13日(水)の発表では、過去1週間の1日の平均新規感染者数は134人、州全体の平均陽性率は13.1%だった。ホノルル市では1日の平均新規感染者数が99件、平均陽性率は15.8%と高かった。また、8人の死亡者が報告され、ハワイの新型コロナによる累計死亡者数は2009人となった。
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写真:Shutterstock.com
(日刊サン 2023.9.14)