ラハイナ山火事災害の後、西マウイの何千人もの子どもたちが避難生活を送っているが、新しい学校への移行が険しいものだと感じている人も少なくないようだ。
ハワイ・ニュース・ナウの報道によると、転校先でいじめに遭っている子どもがいるという。ジェリリン・アーカンジェルさんには16歳の孫ザビエルさんがいるが、もともと通っていたラハイナルナ高校が被災したため、マウイ高校に転校したところ、「お前はホームレスで行くところがない」と言われ、裏切り者呼ばわれされたという。
「ザビエルはマウイ高校への転校を望んでいなかった。彼はもともと高校1年の時にマウイ高校に通っていたが、2年生でラハイナに移り、ラハイナルナ高校ではマーチングバンドに所属していた」と語るジェリリンさんは、いじめられているのは孫だけではないと考えており、他の生徒も報復を恐れて声を上げられないでいるという。
ジェリリンさんは、8月28日(月)、学校にメールで状況を伝えたが、返事はまだないため、「もし全校集会を開き、生徒を一度に集めてこの件を取り上げたら、生徒たちにもっと効果があったと思う」と語っている。
いじめに関する懸念は、先週カハナで開かれた州教育局(DOE)職員と保護者との会合でも取り上げられた。キース・ハヤシ教育長は、「いじめは許されない。保護者、教師、すべての人が、この子たちがどんな思いをしているのか知る必要がある。それはとても、とても傷つくことだ」と述べた。
DOEの広報担当者はハワイ・ニュース・ナウの取材に対し、「詳しい状況はわからないが、一般的に言って、いじめや嫌がらせは許されない」と述べた。当局ではまた、いじめの事例を校内の信頼できる大人に報告し、直ちに調査してもらうよう、保護者に呼びかけている。
また、DOEのアプリ「スピーク・ナウ」を通じて、オンラインで匿名で報告することも可能となっている。
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写真:Shutterstock.com
(日刊サン 2023.9.8)