昨年6月、カリフォルニア州からオアフ島に観光に来ていた男性(19)が刺殺された事件で、第二級殺人罪で起訴されているオスカー・カルドナ・ジュニア容疑者(23)は、1日に行われた公判で正当防衛を主張した、とホノルル・スター・アドバタイザーが報じている。事件は2021年6月1日午前12時40分頃、カラカウア通りとオフア通りの交差点付近で発生した。
公判で、フランクリン・パカロ副検事は、「自己防衛の実行には命の危険が差し迫った緊急性が必要だが、その前に可能な限り撤退する義務がある」とし、「この事件の場合、容疑者は911番通報、近くの警察署へ走る、自転車に乗って逃げるなど、複数の別の行動を取れる可能性があった」と述べた。
同副検事は陪審員に対し、「マサヒコ・コバヤシホノルル主任検死官が法廷で証言したように、被害者の死因は『胸部、心臓への刺し傷』である」ことを忘れないよう促した。被害者の遺体には計5箇所の刺し傷があり、そのうち肩の傷は背中側に貫通していた。
カルドナ容疑者の正当防衛の主張を認めるか、殺人罪で有罪とするかは陪審員が巡回裁判所の審議で決定する必要がある。満場一致で殺人罪にならなかった場合、過失致死罪や暴行罪など、より軽度の罪で有罪になる可能性がある。
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写真:Shutterstock.com
(日刊サン 2022.9.2)