キラウエア火山の警戒レベル引き下げ 「噴火の可能性低い」
米国地質調査局ハワイ火山観測所(HVO)は26日午前、キラウエア山頂南部の地震活動と地盤変動について「24時間以上鎮静化している」と発表した。これにより、23日夜から始まった群発地震でHVOが24日に発表した警戒レベルが1段階下げられた。
HVOは発表の中で、「ハワイ火山国立公園内にあるキラウエアカルデラ南部で2021年8月23日に始まった群発地震は徐々に規模が弱まっている」と述べた。群発地震発生初期の地震の回数は1時間あたり平均10回で、23日月曜日の夕方から25日水曜日の朝までに計478回の地震が観測された。一方、26日木曜日の午前10時頃までの過去24時間で、山頂付近で検出された地震は10回だった。観測された群発地震は地下1マイル(1.6キロメートル)前後で発生し、規模はマグニチュード1~2に留まった。キラウエア山頂地域の地盤変動の観測値については、直近24時間以内で横ばいに落ち着いているという。
H V Oは「地震活動と地盤変動の観測値は、マグマがキラウエアの南カルデラ領域に移動しなくなったことを示すレベルまで同時に減少した。この状態は、現時点で噴火の可能性が低いことを示している」と述べた。これにより、火山警戒レベルは「注意(watch)から「勧告(advisory)」に1段階引き下げられた。
火山警戒レベルについて、勧告(advisory)は、火山が既知の情報の活動を超えて不安定になる兆候が示されていることを意味しており、最低レベルの正常(normal)より1段階上のレベル。注意(watch)は、不確実な時間枠で火山が噴火する可能性が高くなり不安定な状態、または不安定な状態が高まっていることを示す際に使用される。
更なる詳細や更新情報についてはHVOウェブサイト https://www.usgs.gov/volcanoes/kilauea/volcano-updates (英語)へアクセスを。
写真:Shutterstock
(日刊サン 2021.08.27)
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