リゾートバブルって何?
デービッド・イゲ知事は14日間の自己検疫ルールを9月30日まで延長することを決定したが、同時に「リゾートバブル」と呼ばれるものを許可すると8月20日に発表したとハワイ・ニュース・ナウが伝えている。
現在、太平洋を横断してハワイに到着する旅行者は、到着から14日間の自己検疫を課され、隣島からオアフ島への到着時を除いて隣島間においても同様だ。
ハワイへの到着前72時間以内に新型コロナウィルス感染テストを受けて陰性結果が出れば自己検疫を免除するという到着前感染テストプログラムは10月1日以降の実施となったことは、ハワイの観光業に大きな打撃となったが、その代わりに「リゾートバブル」が承認された。
「リゾートバブル」とは、14日間の自己検疫を免除するものではないが、14日間を自分の部屋に閉じこもって過ごすのではなく、滞在するホテルリゾートの施設を利用して過ごすことができるというものだ。
ただし、ホテルゲストが敷地内にとどまっていることを確認するためには、ゲストの行動を把握するための追跡する必要があり、そのためのバンドを腕につけるなどの対策が必要だ。
カウアイ市長のデレック・カワカミ氏は、「旅行業再開に対する小さな一歩だが、どういう方法で旅行者を監督するかという問題が残っており、検討が必要だ」と述べた。
マウイ市長のマイク・ヴィットリーノ氏はこのアイデアの賛成を示しているが、「効果的に観光再開できるようになるまでにはまだ道のりは遠い」と述べている。
今回の「リゾートバブル」の背景には、ハワイに到着する観光客数が増加している中で、全ての旅行者に14日間の自己検疫を遵守させることが困難な状況がある。
カワカミ市長は「自己検疫の違反者を追いかけるために警察署の人員をそのために割かなくてはならず、大きな負担となっている。もし観光客が14日間リゾートで過ごして自己検疫期間を終わらせられるならお互いにとっていいことだ」と述べた。
この「リゾートバブル」に対するハワイの住民の反応は様々だ。
「大歓迎だ。新しい試みだが、ウィズコロナ時代には新しい考え方が必要だ」という賛成がある一方で、「お金を払ってハワイに来るんだから、外にでたいに決まっている。リゾートの外に出る違反者が出るに違いない」と懸念する住民もいる。
(日刊サン 2020.8.21)