ハワイの刑務所で新型コロナウィルス感染が拡大している中、州高等裁判所は8月16日に一部の受刑者を釈放するように命令を出したとハワイ・ニュース・ナウが伝えている。

同一の棟に収容されている968人の受刑者の中から、新型コロナウィルス感染テストの陽性反応者がおよそ18％にあたる170人、34人のスタッフから陽性反応が出ており、また30人以上の刑務官が濃厚接触者となっているという。

裁判所は命令の中で「オアフ島の刑務所の中での新型コロナウィルス感染拡大は、受刑者の命を危険に晒しているだけでなく、刑務所内で働く刑務官やその他のスタッフ、その家族、地域住民の命も危険に晒している」と述べている。

釈放される受刑者は、家庭内暴力をのぞく軽犯罪者で、裁判所は8月19日までに釈放するように命令している。

また、感染テストで陰性反応が出ており、感染が疑われる症状が出ていないことが条件で、釈放後は14日間の自己検疫の義務がある。

この釈放により、刑務所内の人口密度が軽減することが感染拡大防止につながると見られる一方、検察局は今回の大量釈放に懸念を示しており、釈放は一律ではなくケースバイケースで行われるべきだと主張している。