ヒリナイ、レアマナ、マケキロ、カエナと名付けられた4頭のメスのハワイアン・モンク・アザラシの子供達は10カ月近くハワイ島のコナにある海洋動物センターで過ごしてきた。

いずれのアザラシも親とはぐれた状態で見つかっており、体も小さくひとりでは生きていけない状態だったが、今では体重が115ポンド（52キロ）以上も増えて、すっかり元気になった。

8月10日に沿岸警備隊の輸送機に乗せられた4頭は、ミッドウェー環礁で海に放されて、大自然の中に戻って行ったとハワイ・ニュース・ナウが伝えている。

ハワイアン・モンク・アザラシーは絶滅危惧種に指定されており、野生のアザラシはおよそ1400頭が生存していると言われている。

海洋動物センターのカラ・フィールド博士は「今回メスのアザラシが野生に戻ったことは、素晴らしい成功例と言える。1頭1頭の生存すら貴重な状況の中で、子供を産むことのできるメスの子供が4頭も海に戻ったことで、個体数が大きく増える可能性がある。ハワイアンモンクアザラシを絶滅から救うためにさまざまな団体の協力があってこそだ」と述べている。

沿岸警備隊は海洋動物センターを協力して、過去13年の間に50頭以上のアザラシを輸送している。