コーヒーの葉にサビ病菌
ハワイ州農務局はハワイ州の島々で「コーヒー・リーフ・ラスト(サビ病菌)」として知られる真菌が発見されたと発表した。
農務局は先月カウアイ島とモロカイ島においてサンプルを集めたところ真菌が見つかったとハワイ・ニュース・ナウが伝えている。
「コーヒー・リーフ・ラスト(サビ病菌)」というのは、コーヒーの葉を錆のような赤茶色に枯れさせる真菌のことだ。
非常に侵襲性が強いこの真菌がマウイ島とハワイ島で最初に見つかったのは2020年10月で、その後オアフ島とラナイ島で2021年1月に見つかっている。
カウアイ島キラウエアにある商業用コーヒー農園で7月9日に確認された病原体は、少なくとも島内に6カ月は存在していたと考えられている。
モロカイ島で発見された真菌は、カウナカカイにある50本ほどの野生のコーヒー樹木のうち2本の木で6月23日に伝染が確認されたが、その後の調査でモロカイ島の東部で感染した木が多く見つかっており、少なくとも3カ月は真菌が存在していたと見られる。
サビ病菌がハワイの地に根付いてしまったという状況に農務局では警戒を呼びかけ、これ以上病原菌を広げないためにコーヒーの木や枝などの移動の制限を行っている。
サビ病菌に侵された葉は全て落葉してしまい、その結果光合成を行う能力が非常に落ち、樹木の成長と実の成長に大きな影響を及ぼすとされている。
この真菌に感染してしまうと、コーヒー豆の収穫が30%から80%も減少すると言われている。
写真:Shutterstock.com
(日刊サン 2021.07.21)
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