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【世界のこぼれ話】裏庭のウサギが増え、街にあふれる フロリダ州

フロリダ州フォートローダーデール郊外の住宅街では、放し飼いになった長毛種のウサギ「ライオンヘッド」が繁殖してコロニーを形成し、通りを跳ね回っており、住民が捕獲・保護に乗り出しているとAP通信が伝えている。

ライオンヘッドが跳ね回っているのはウィルトン・マナーズ市にある81世帯のコミュニティ「ジェナダ・アイルズ」で、推定60100羽が生息していると見られている。これらのウサギは、2年前、裏庭で繁殖を行っていた女性が引っ越した際に、不法に放したグループの子孫だという。

地元住民のアリシア・グリッグス氏は、これらのライオンヘッドを捕獲し、去勢手術やワクチン接種を行い、新しい飼い主に譲渡するために必要な2万ドルから4万ドルの資金を、レスキュー・グループが調達する努力の先頭に立っている。しかし、ウサギを捕獲し、治療し、里親探しをするプロセスは簡単ではないという。「彼らはエキゾチックなペットであり、多くの人が思うよりも複雑だ。複雑な消化器系を持っているため、特別な食事を食べなければならず、残飯を与えればいいというわけにはいかない」。

近隣住民からは、ライオンヘッドが穴を掘ったり、屋外の配線をかじったり、歩道や車道に糞を残していると苦情が出ており、市委員会は4月、捕獲業者から8000ドルの見積もりを受け取った後、それを実行することを議決した。それにもかかわらず、グリッグス氏や他の支援者たちに、ウサギを駆除するのではなく、資金を集めて移動させる時間を与えようとしている。

フロリダ市民の頭を悩ませる外来種は、ライオンヘッドだけではない。ビルマニシキヘビやミノカサゴは在来種を絶滅させている。巨大なアフリカカタツムリは家屋の漆喰を食べ、人への病気を媒介する。イグアナは庭を荒らす。これらの動物はすべて、ライオンヘッドと同様、人々が違法に放したことから始まった。

ライオンヘッドは、野生動物にただちに脅威を与えるものではない。しかし、ライオンヘッドは被毛が厚いため、フロリダの夏は彼らには暑すぎるし、恐怖心がないため捕食者に襲われやすい。芝生を食べるのは健康的な食事ではなく、病気になっても治療されない。彼らには飼い主が必要なのだ。

「飼い慣らされたウサギは、自力で生き延びる能力を備えていない」と、アメリカ・ラビット・ブリーダーズ協会のエグゼクティブ・ディレクター、エリック・スチュワート氏は言う。彼は、ウサギを放したブリーダーは起訴されるべきだが、市はその道を追求していないと述べた。

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写真:Shutterstock.com

 

(日刊サン 2023.7.19)

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