ハワイの一部のレストランでは、「サプライ・チェーン調整」と称して、会計に10％の手数料を上乗せしており、店によっては、伝票を受け取るまで手数料が上乗せされていることがわからない場合もあるとKHON2が伝えている。

ハワイ・レストラン協会（HRA）エグゼクティブ・ディレクターのシェリル・マツオカ氏によると、多くのレストランがさまざまなコスト上昇に苦しんでいるため、サプライチェーン調整と呼ばれる手数料を追加している店が増えているという。

同氏は、「これ（手数料の追加）は、食材価格や仕入れコスト、光熱費など、あらゆるものが上昇する中で、生き残るための方法となっている」と語る。

また、マツオカ氏は、「レストランは、必ず、手数料という形で消費者にコストが転嫁されることを、客に分かるように掲示すべきだ」と付け加えている。しかし、そうしていないレストランもあるという。

ハワイ州消費者保護局（Office of Consumer Protection：OCP）によると、事前の告知なしに手数料をチャージすることは違法にあたるという。

OCPのエグゼクティブ・ディレクターのマナ・モリアーティ氏は、「一般的な消費者は、会計に10％上乗せされるとは思っていない。前もって通知することなく料金が発生した場合、彼らはそれを知るすべがない」と述べている。

こうしたケースにおいて、顧客はレストランをOCPに通報することができ、OCPはその事業者に対して訴訟を起こすことができる。モリアーティ氏は、「裁判所の命令により、その行為を停止させることができ、罰金や罰則が科せられる可能性がある」と語る。

オアフ島で4つのレストランを経営するトム・ジョーンズ氏は、追加料金を上乗せしていない。多くのオーナーはコストを相殺するために様々な方法を試しているが、メニューの値段を上げるのは最良の選択ではないと言う。「値上げすれば、客はアイスティーを1杯減らしたり、デザートを抜いたり、サラダをシェアしたりする。だから、値上げしたからといって、必ずしも収益が増えるとは限らない」。

また、メニューの値上げは、客がより多くのチップを支払うことにつながるため、レストランが別の手数料を追加することは、客にとっても良いことだと指摘した。

中には、キッチン手数料を追加しているレストランもあるという。ジョーンズ氏は、客は注文する前に追加料金について前もって聞いておいた方が良いと語っている。