州外からの旅行再開 どうなる?
デービッド・イゲ知事とハワイ州の各市長たちが7月8日に長い会議を行なった。
アメリカ本土で新型コロナウィルス感染数が増加の一途を辿っている中で、8月1日から本土からの旅行者を受け入れる計画をこのまま進めるべきなのかどうかを話し合うためだ。
話し合いは決着がつかず、9日にも引き続き行なわれるとホノルル・スター・アドバタイザーが伝えている。
本来の計画は、州外からの観光客がハワイ到着前72時間以内にコロナ感染テストを受けて陰性結果を提示すれば、ハワイでの14日間の自己検疫を免除して、ハワイ観光を楽しむことができ、ハワイの観光業の再開及びハワイ経済の立て直しに向かうというものだった。
もし8月1日再開を遅らせることになると、財政危機のハワイ州はどうやって現在25万人いる失業者に失業保険を払い続けることができるのかという問題に直面する。
カーク・コールドウェル市長は、「8月1日の予定日を遅らせるかどうかは、簡単な決断ではない。いろいろな要因を話し合って決めなくてはいけない」と述べた。
ホノルル市議会は7月8日に、アメリカ本土とハワイでの感染者数が大きく減少するまで再開を延期し、旅行前のコロナ感染テストプログラムの内容強化をイゲ知事に求める決議案を採択している。
ハワイにやってくるアメリカ本土からの旅行客のうち、45%がアメリカ西部からやってくるが、カリフォルニア州では7月7日だけで9500件の新しい感染数が報告されており、コロナ感染が始まって以来一番多い感染数となった。
アメリカ全土では、コロナ感染数は累計300万人を超えている。
ハワイでは、累計感染数が1076人だが、入院が必要な患者数は低く122人にとどまっている。
一方、本土での感染拡大に伴って、ハワイに対するコロナ感染テストキットやテストに必要な器具の供給が減少している。
その結果、すぐに感染テストの結果が必要な場合に限ってのみ検査をハワイで行なう。緊急でない場合には、本土のラボに送って検査を行なうため、結果を知るまでに10日間ほどかかることになる。
(日刊サン 2020.7.09)